天山の巫女ソニン5大地の翼 [読書全般]
今日から職場では仕事始め。ただ、私は年次休暇をとって正月休みを1日のばしました。こういう時期やないと年休は消化でけへんからね。朝から雨。初出勤の日に雨やとしんどかったやろうから、年休をとっていて正解。偶然とはいえついてます。
午前中は昨夜録画した深夜アニメ「全修」やら「劇場版 乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった」、「劇場版 ボルテスVレガシー」などを見る。さすがに劇場版を2本も見ると疲れますな。
昼食に餅を食し、それから午睡。夕刻目覚めて社説のダウンロードなどをしてからひたすら読書。夕食をはさんで読書の続き。晴読雨読ですわ。読めるときに読んどかんとね。明日はちゃんと出勤します。きちっと切り替えんと。
菅野雪虫「天山の巫女ソニン5大地の翼」(講談社文庫)読了。本伝の完結編。ついに巨山王は沙維への侵略戦争を始める。江南とは同盟を結び、巨山の軍に補給物資を提供させる。クワン王子は同盟に反対するが、そのため謹慎の身に。イウォル王子はクワン王子をひそかに沙維に亡命させる。一方巨山のイェラ王女は父のたくらみを阻止するため、沙維と戦いながら、わざと敗走する。長引く戦争を終結させるために、イウォル王子とクワン王子、そしてイェラ王女の打った手とは。そしてそこでのソニンの役割は……という話。力を誇示するために自国の少数民族を酷使することもいとわない巨山王。江南の第一王子ハヌルに失望し、同盟を盾に戦力を要求する巨山の態度に厭戦気分の漂う江南の民。民に寄り添うことで沙維をまとめあげるパロル王と三国の様子が描かれるが、移ろいやすい民衆の世論の不確かさや、自分というものをしっかりと持っているものの強さなど、作者が社会というものをしっかりととらえていることがよくわかる。しかも、それを児童文学という形で幼い読み手に対してもちゃんと理解できるように記していく作者の手腕は見事というしかない。なによりもソニンという主人公が、自分の弱さを認めたうえで何ができるかを模索していく姿や、常に自分のできることを考えて行動に移す友人のミンなどの人物造形も確かなもの。3つの国の関係の変化を5冊というシリーズものとしては比較的少ない巻数できっちりとまとめ上げる構成力も素晴らしい。本伝はこれで完結したけれど、外伝が2巻あるので、まだこの魅力的な登場人物たちとは別れないですむのは嬉しい。できればイウォル王子とクワン王子、そしてイェラ王女とソニンの大人になった姿も知りたい。作者の中では完結しているんやろうから、それは無理としても、そう思わせるだけのシリーズであることには違いない。
午前中は昨夜録画した深夜アニメ「全修」やら「劇場版 乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった」、「劇場版 ボルテスVレガシー」などを見る。さすがに劇場版を2本も見ると疲れますな。
昼食に餅を食し、それから午睡。夕刻目覚めて社説のダウンロードなどをしてからひたすら読書。夕食をはさんで読書の続き。晴読雨読ですわ。読めるときに読んどかんとね。明日はちゃんと出勤します。きちっと切り替えんと。
菅野雪虫「天山の巫女ソニン5大地の翼」(講談社文庫)読了。本伝の完結編。ついに巨山王は沙維への侵略戦争を始める。江南とは同盟を結び、巨山の軍に補給物資を提供させる。クワン王子は同盟に反対するが、そのため謹慎の身に。イウォル王子はクワン王子をひそかに沙維に亡命させる。一方巨山のイェラ王女は父のたくらみを阻止するため、沙維と戦いながら、わざと敗走する。長引く戦争を終結させるために、イウォル王子とクワン王子、そしてイェラ王女の打った手とは。そしてそこでのソニンの役割は……という話。力を誇示するために自国の少数民族を酷使することもいとわない巨山王。江南の第一王子ハヌルに失望し、同盟を盾に戦力を要求する巨山の態度に厭戦気分の漂う江南の民。民に寄り添うことで沙維をまとめあげるパロル王と三国の様子が描かれるが、移ろいやすい民衆の世論の不確かさや、自分というものをしっかりと持っているものの強さなど、作者が社会というものをしっかりととらえていることがよくわかる。しかも、それを児童文学という形で幼い読み手に対してもちゃんと理解できるように記していく作者の手腕は見事というしかない。なによりもソニンという主人公が、自分の弱さを認めたうえで何ができるかを模索していく姿や、常に自分のできることを考えて行動に移す友人のミンなどの人物造形も確かなもの。3つの国の関係の変化を5冊というシリーズものとしては比較的少ない巻数できっちりとまとめ上げる構成力も素晴らしい。本伝はこれで完結したけれど、外伝が2巻あるので、まだこの魅力的な登場人物たちとは別れないですむのは嬉しい。できればイウォル王子とクワン王子、そしてイェラ王女とソニンの大人になった姿も知りたい。作者の中では完結しているんやろうから、それは無理としても、そう思わせるだけのシリーズであることには違いない。