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ソロモンの偽証2 第I部事件 下 [読書全般]

 今日は定休日。やはり寒い。午前中は日曜の午後から録画し、水曜深夜までたまっていたアニメをひたすら見る。さすがにすべては見られなんだけれど、一気に見続け、14本くらいか。アホですわ。仕事もこれくらい一生懸命しろよ、と思わんでもないけれど。
 昼食後、午睡。かなりくたびれていたらしく、目覚めた時にはもう窓の外は暗くなっていた。起きてから社説のダウンロードなどをし、あとはひたすら読書。ページを繰る手が止まらん。夕食後、しばらく妻と歓談。ひと区切り着いたところで、また読書の続き。切りのいいところでなんとかしおりを挟んだけれど、この日記を書くという習慣が無かったら、明日の朝まで読みふけっていることでしょう。
 宮部みゆき「ソロモンの偽証2 第I部事件 下」(新潮文庫)読了。柏木の死はテレビ番組で取り上げられ、それによって津崎校長と担任の森内教諭は辞職することになる。教頭が校長代理となり、保護者に対しうまく事件をまとめてしまう。一方、第一発見者の野田健二は両親とのトラブルが原因で、二人とも殺害しようと計画を立て、実行に移そうとしてしまうところを、藤野涼子とその父の剛に助けられ、実行直前で殺害せずにすむ。さらに、同じクラスの浅井松子が夜に謎の外出をし、自動車事故で亡くなってしまう。様々な事件に涼子にはいろいろと引っかかることが多く、真実を知らなければならないと考え始め……という話。次々と起こる事柄を非常に丹念に描き、登場人物すべての心情や表と裏の面をリアリティのあるタッチで綴っていく。中学教師たちの動きなどは、若い頃、3年くらい中学校で講師をしていた私にはさもあらんというリアルさがあり、どこまで取材しているんやろうと思う。むろん、主要な登場人物である中学生たちの思春期特有の揺れる思い、そして背景となっているバブル景気時代の状況など、リアリティ満点。全く事件は解決していないのに、解決したことにしてしまおうとする大人たちの思惑は、中学生たちには通じない。かくして、ベースとなる事件は出そろった。次巻からは真相解明に向け新しい展開となる。読みだしたら止まらない。さすが手練れの一言に尽きます。
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