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ソロモンの偽証3 第II部決意 上 [読書全般]

 今日も定休日。ますます寒い。そこらじゅうで豪雪のニュースをやっている。朝から眠た目をこすりながら昨夜録画した深夜アニメを見る。「悪役令嬢転生おじさん」が面白い。今クールでは「全修。」と並んで毎週楽しみにしている。シリアスなものもええんやけれど、私はやはり「笑い」が入っているもの、そしてオタク心をくすぐるものが好きみたいです。
 アニメのほかには今週の再放送「カムカムエヴリバディ」と「べらぼう」を見る。「べらぼう」ではおそらく将来東洲斎写楽として登場するであろう存在を匂わせている。なるほど、そう来たかという感じかな。
 昼食後、午睡。夕刻目覚めたら外は雪。明日は所用で京都へ行く予定なんやけれど、きっと雪の中を歩かんならんのやろうなあ。おお、今から震えてきた。
 目覚めた後はひたすら読書。夕食時はサンテレビ「熱血!タイガース党」を見る。キャンプレポート中心で、選手たちが動いているのを見るのが楽しい。スポーツ紙やと写真だけやからね。
 そのあとは社説のダウンロードをしたりしてからひたすら読書。
 宮部みゆき「ソロモンの偽証3 第II部決意 上」(新潮文庫)読了。藤野涼子はなんとなく丸く収められた柏木と浅井の死の真相が明らかになっていないことに対してもやもやしている。中学3年生の記念行事として文集を作るという段になり、彼女はかつてのクラスメートたちに「自分たちで裁判をする」という提案をする。柏木は自殺だったのか、他殺なら、告発文のように大出たちに殺されたのか。浅井はなぜ事故死しなければならなかったのか。検事役を担うことになった涼子に対し、弁護人役として柏木の友人だったという私立高校に通う神原和彦が名乗りをあげる。かくして涼子たち検察側と神原たち弁護側はそれぞれに調査を始める……という話。校長代理の反対を自分の首をかけて押しとどめる北尾教諭が登場。それまでなんとなく教員を続けてきた北尾は、教員として何をなすべきかに向き合い、涼子たちの顧問としてこの「課外活動」を支える。教員として何をしてきたかを自分に問いかける北尾に、私は自分の姿を重ねてしまう。中学生として限界を感じながら必死にもがく涼子たちよりも、教員に何ができるかという北尾の方が、私には感情移入しやすいのですね。それは、つまり教員として自分に何ができるか、何をしてきたかを私自身に問いかける作業かもしれん。思いもよらぬ新たな証人の登場。さらには火事で自宅と祖母を失った大出の変化、それぞれの立場で裁判にかかわる決意をした生徒たちの心情など、ここでも作者は非常に丹念にその過程を綴る。開廷までに、涼子たちと神原たちはそれぞれどのような新事実を見つけるのか。下巻もさらに楽しみである。
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