人類の知らない言葉 [SF]
今日は完全休養日。昨日の深夜に録画した深夜アニメを見たり、朝に録画した「題名のない音楽会」を見たりした後、しばらく読書。
昼食後、午睡。夕刻目覚める。妻は日帰り帰省。起きてすぐに録画しておいた大相撲中継を見る。炎鵬の相撲が時間内に入っていた。足取りで竜勢を破る。怪我さえ治れば、幕下以下やと技の切れで勝てるんやなあ。勝ち越しまであと1勝。勝ち越せば来場所は幕下復帰は間違いない。幕内では千代翔馬が不戦勝で7連勝。金峰山も7連勝。王鵬を豊昇龍が下して1敗に引きずり下ろす。勝ちたいという気持ちと、体の動きが一致している。琴櫻は辛うじて連敗を止めたけれど、先場所のような相撲が取れていない。大の里は白星先行。今日の相撲は勢いだけではなく技能的にも問題なし。こういう相撲が明日からも取れたらもう少し星をのばす事ができるやろうな。
相撲を見てから、帰宅した妻と夕食。食後、さる事情でスマホのアプリを立ち上げたけれど、何度やってもうまくアクセスできず。いらん時間を使うてしもうた。あきらめて読書の続き。
エディ・ロブソン/茂木健・訳「人類の知らない言葉」(創元SF文庫)読了。テレパシーを使って会話する異星人ロジア人の通訳をしているリディアは、自分が担当しているロジア人の文化担当官フィッツの殺害現場を発見。殺害容疑は晴れたものの、真犯人は見つからず。そこへ、なんと死んだはずのフィッツからのテレパシーが聞こえてくる。フィッツの言葉に導かれ、リディアは真犯人を捜索する。手がかりをたどり、真犯人にたどり着いたかに思われたが……という話。テレパシーを受けて通訳すると、脳がだんだん酩酊状態になり、長時間通訳した翌日は二日酔いのようになるという設定がユニーク。リディアの人物造形が小市民そのものというあたりも読んでいて楽しい。真犯人にたどり着いたかと思われたけれど、その後に急転回し、真相にたどり着く展開はスピード感があって楽しく読める。SF設定を使うたミステリという感じで、SFとしての面白さよりも楽しく読めるミステリという感じか。できれば異種族間のカルチャーギャップなどをもっとミステリに組みこんでいれば傑作と呼べたと思うけれど、そこらあたりはあまり十分に活用でけてへんので、深みに欠けるのが残念。軽く楽しく読めるミステリSFというところ。ところどころにイギリス人作家らしい諧謔がスパイスのように効いているのが楽しいんやけれどね。
明日、1月19日(日)は「たちよみの会」例会です。今月も13:00~15:00の短縮バージョンです。ご参加お待ちしています。
昼食後、午睡。夕刻目覚める。妻は日帰り帰省。起きてすぐに録画しておいた大相撲中継を見る。炎鵬の相撲が時間内に入っていた。足取りで竜勢を破る。怪我さえ治れば、幕下以下やと技の切れで勝てるんやなあ。勝ち越しまであと1勝。勝ち越せば来場所は幕下復帰は間違いない。幕内では千代翔馬が不戦勝で7連勝。金峰山も7連勝。王鵬を豊昇龍が下して1敗に引きずり下ろす。勝ちたいという気持ちと、体の動きが一致している。琴櫻は辛うじて連敗を止めたけれど、先場所のような相撲が取れていない。大の里は白星先行。今日の相撲は勢いだけではなく技能的にも問題なし。こういう相撲が明日からも取れたらもう少し星をのばす事ができるやろうな。
相撲を見てから、帰宅した妻と夕食。食後、さる事情でスマホのアプリを立ち上げたけれど、何度やってもうまくアクセスできず。いらん時間を使うてしもうた。あきらめて読書の続き。
エディ・ロブソン/茂木健・訳「人類の知らない言葉」(創元SF文庫)読了。テレパシーを使って会話する異星人ロジア人の通訳をしているリディアは、自分が担当しているロジア人の文化担当官フィッツの殺害現場を発見。殺害容疑は晴れたものの、真犯人は見つからず。そこへ、なんと死んだはずのフィッツからのテレパシーが聞こえてくる。フィッツの言葉に導かれ、リディアは真犯人を捜索する。手がかりをたどり、真犯人にたどり着いたかに思われたが……という話。テレパシーを受けて通訳すると、脳がだんだん酩酊状態になり、長時間通訳した翌日は二日酔いのようになるという設定がユニーク。リディアの人物造形が小市民そのものというあたりも読んでいて楽しい。真犯人にたどり着いたかと思われたけれど、その後に急転回し、真相にたどり着く展開はスピード感があって楽しく読める。SF設定を使うたミステリという感じで、SFとしての面白さよりも楽しく読めるミステリという感じか。できれば異種族間のカルチャーギャップなどをもっとミステリに組みこんでいれば傑作と呼べたと思うけれど、そこらあたりはあまり十分に活用でけてへんので、深みに欠けるのが残念。軽く楽しく読めるミステリSFというところ。ところどころにイギリス人作家らしい諧謔がスパイスのように効いているのが楽しいんやけれどね。
明日、1月19日(日)は「たちよみの会」例会です。今月も13:00~15:00の短縮バージョンです。ご参加お待ちしています。
天保からくり船 [SF]
今日は振替休。朝からアニメを見ていたけれど、ヤクルトレディが来たりするので中断。寝床で読書をしたりしていたらちょっと寝てしまう。昼食後、また読書の続きをしたりスマホをいじったりと、だらだら過ごす。明日はもう少し生産的なことをせんならんなあ。
山田正紀「天保からくり船」(春陽文庫)読了。主人公は江戸の町の裏長屋に住む傘張り浪人の弓削重四郎。寛永寺の火災で江戸の町は少しずつ「魔」の影響下に。廻船商人の阿波屋利兵衛はなぜか重四郎と接触をしてくる。さらには重四郎の同志と名乗る居合術の弓師備前との遭遇。唐人たちのかんかんのうに操られる人々。江戸の町に何かが起こっている。重四郎は本意ではなかったが巻きこまれるように「魔」と対決していくことになる。はたして江戸の町を操る「からくり」とは……という話。作者らしく冒頭の寛永寺の火災から謎の現象が起こったり、「時鐘」を打つ老人の登場など、次々と謎が繰り出されていき、最初はばらばらに現れていた謎が、結末で一気に収斂し、驚天動地のラストシーンに雪崩れこむ。ネタバレになるので結末については書くわけにはいかんけれど、江戸を舞台にした時代伝奇小説と思いきや、少しずつぽろりぽろりとSFではないかというキーワードが登場人物の口から出てきて……いや、とにかくやられたという感じ。こういう力業の使い方もあるんやなあとただただ感服するのみ。こんな作品が長らく絶版になり、そして文庫化されたけれど比較的マイナーなレーベルからの文庫化とは。帯の推薦文は日下三蔵さん。おそらく今回の復刊も日下さんが噛んでいるんやろうなあ。埋もれていた怪作を掘り出してくれた版元に感謝あるのみ。いやほんま、興味のある方はどんでん返しなんて紋切り型の表現では語れん結末にぜひ驚いてもらいたい。
山田正紀「天保からくり船」(春陽文庫)読了。主人公は江戸の町の裏長屋に住む傘張り浪人の弓削重四郎。寛永寺の火災で江戸の町は少しずつ「魔」の影響下に。廻船商人の阿波屋利兵衛はなぜか重四郎と接触をしてくる。さらには重四郎の同志と名乗る居合術の弓師備前との遭遇。唐人たちのかんかんのうに操られる人々。江戸の町に何かが起こっている。重四郎は本意ではなかったが巻きこまれるように「魔」と対決していくことになる。はたして江戸の町を操る「からくり」とは……という話。作者らしく冒頭の寛永寺の火災から謎の現象が起こったり、「時鐘」を打つ老人の登場など、次々と謎が繰り出されていき、最初はばらばらに現れていた謎が、結末で一気に収斂し、驚天動地のラストシーンに雪崩れこむ。ネタバレになるので結末については書くわけにはいかんけれど、江戸を舞台にした時代伝奇小説と思いきや、少しずつぽろりぽろりとSFではないかというキーワードが登場人物の口から出てきて……いや、とにかくやられたという感じ。こういう力業の使い方もあるんやなあとただただ感服するのみ。こんな作品が長らく絶版になり、そして文庫化されたけれど比較的マイナーなレーベルからの文庫化とは。帯の推薦文は日下三蔵さん。おそらく今回の復刊も日下さんが噛んでいるんやろうなあ。埋もれていた怪作を掘り出してくれた版元に感謝あるのみ。いやほんま、興味のある方はどんでん返しなんて紋切り型の表現では語れん結末にぜひ驚いてもらいたい。
宿借りの星 [SF]
今日も出勤日。朝から曇り空。なんか生ぬるい風が吹く。今日は午前中に3コマ連続公演。ほかの先生が授業見学に来たりして、緊張しますね。うまいことやろうと見栄を張る歳ではないけれど、あんまり無様なところは見せられんからねえ。
午後からはかなり強い雨が降り始める。私はほっとしたのかむやみに眠く、体もだるい。放課後は新任の先生の授業についてアドバイスをしたりする。アドバイスになっているのかどうかはわからん。足を引っ張ってなかったらえええんやけれど。
定時に退出し、本降りの中、帰路につく。折り畳み傘なんで、ダウンパーカーがちょっしばかり濡れたりしたけれど、無事帰宅。すぐに社説のダウンロードなどをする。
夕食時には妻とCD羽田健太郎「交響曲 宇宙戦艦ヤマト」を下野達也指揮東京交響楽団の最新の演奏で聴く。単なる劇伴のつなぎ合わせやなく、ちゃんとした交響曲になっているうえに、宮川泰さんの原曲のモチーフを生かしきっていて、聴きごたえがあった。
夕食後はしばらく読書。雨はあがったけれど、明日もまた夕刻から降るみたい。秋雨、というには寒すぎますねえ。
酉島伝法「宿借りの星」(創元SF文庫)読了。文庫にしてはボリュームがあるうえに、読み初めにはなかなか作品世界に入り辛く、思うたより時間がかかった。物語の舞台は甲殻類のようないろいろな種族が住む世界。故郷を追放された主人公マガンダラは様々な土地を遍歴する中で、かつて自分たちが滅ぼした人類がある方法で再び自分たちの中に入りこんでいることを知る。人類の野望を防ぐため、マガンダラと異種族のマナーゾは彼らに冷たい目を向ける故郷に戻るが……という話。種族、人、など私たちが使う言葉なのに、作者は不思議な当て字で表現する。それがまた、この作品世界が全くの異世界やということを知らしめる。実は、この当て字と世界観に最初なかなか入りこまれなんで、読み進めるペースが遅かった。ただ、文章自体は読みやすく、ストーリーもよく練られたものやったんで、半分を越したくらいから読むペースも少しずつ上がった。終盤に至り、予想を裏切る急展開で、もうこの異世界になじんできていたこともあって、最後は一気に読み切った。この誰にも真似できん独自の世界観には圧倒されたし、ラストの予想外の結末にはまったくもって驚かされた。2度目のSF大賞も納得がいく。文庫化されたので読んでみる気になったんやけれど、酉島ワールドに入りこむまでがなかなか大変やっだけに、こうやって読了してしまうとなんか感慨深さまで味わうことになった。他に類のない独特の世界観には、ラノベやアニメの「異世界」なんて「異世界」でもなんでもないやんと思わせる。そう、まさに我々とは全く違う生態系の、我々には理解しがたい異世界なんでありますね。オークだのエルフだのドワーフだのヨーロッパの説話からの借り物にはないほんまもんの異世界。作者自身による挿画がまたその異界ぶりをよく示している。いやあ、読みごたえがありました。
午後からはかなり強い雨が降り始める。私はほっとしたのかむやみに眠く、体もだるい。放課後は新任の先生の授業についてアドバイスをしたりする。アドバイスになっているのかどうかはわからん。足を引っ張ってなかったらえええんやけれど。
定時に退出し、本降りの中、帰路につく。折り畳み傘なんで、ダウンパーカーがちょっしばかり濡れたりしたけれど、無事帰宅。すぐに社説のダウンロードなどをする。
夕食時には妻とCD羽田健太郎「交響曲 宇宙戦艦ヤマト」を下野達也指揮東京交響楽団の最新の演奏で聴く。単なる劇伴のつなぎ合わせやなく、ちゃんとした交響曲になっているうえに、宮川泰さんの原曲のモチーフを生かしきっていて、聴きごたえがあった。
夕食後はしばらく読書。雨はあがったけれど、明日もまた夕刻から降るみたい。秋雨、というには寒すぎますねえ。
酉島伝法「宿借りの星」(創元SF文庫)読了。文庫にしてはボリュームがあるうえに、読み初めにはなかなか作品世界に入り辛く、思うたより時間がかかった。物語の舞台は甲殻類のようないろいろな種族が住む世界。故郷を追放された主人公マガンダラは様々な土地を遍歴する中で、かつて自分たちが滅ぼした人類がある方法で再び自分たちの中に入りこんでいることを知る。人類の野望を防ぐため、マガンダラと異種族のマナーゾは彼らに冷たい目を向ける故郷に戻るが……という話。種族、人、など私たちが使う言葉なのに、作者は不思議な当て字で表現する。それがまた、この作品世界が全くの異世界やということを知らしめる。実は、この当て字と世界観に最初なかなか入りこまれなんで、読み進めるペースが遅かった。ただ、文章自体は読みやすく、ストーリーもよく練られたものやったんで、半分を越したくらいから読むペースも少しずつ上がった。終盤に至り、予想を裏切る急展開で、もうこの異世界になじんできていたこともあって、最後は一気に読み切った。この誰にも真似できん独自の世界観には圧倒されたし、ラストの予想外の結末にはまったくもって驚かされた。2度目のSF大賞も納得がいく。文庫化されたので読んでみる気になったんやけれど、酉島ワールドに入りこむまでがなかなか大変やっだけに、こうやって読了してしまうとなんか感慨深さまで味わうことになった。他に類のない独特の世界観には、ラノベやアニメの「異世界」なんて「異世界」でもなんでもないやんと思わせる。そう、まさに我々とは全く違う生態系の、我々には理解しがたい異世界なんでありますね。オークだのエルフだのドワーフだのヨーロッパの説話からの借り物にはないほんまもんの異世界。作者自身による挿画がまたその異界ぶりをよく示している。いやあ、読みごたえがありました。
その果てを知らず [SF]
今日は文化の日。今週は大学駅伝の中継のため、日曜朝の「仮面ライダー」などはなし。それだけで日曜気分やない感じですね、いつもの定休日みたい。で、昨夜録画した「きのこいぬ」「魔王2099」などの深夜アニメを見る。「きのこいぬ」は癒し系アニメ。これの原作が「リュウ」連載というのがなんか不思議。
昼食後は午睡。その間に妻は日帰り帰省。起きてから少したまってきた「題名のない音楽会」を見たりする。初心者向けのパガニーニ入門というのを見てたら無性にパガニーニの曲が聴きたくなり、スマホで「24のカプリース」を聴きながら読書など。
妻が帰宅し、夕食をとりながら日本シリーズの中継を見る。ベイスターズが圧勝してホークスを下し、優勝。公式戦3位のチームが日本シリーズで優勝するのはマリーンズ以来。ただ、「ベイスターズ日本一」というのには違和感があるなあ。セ・リーグ公式戦3位のチームがCSという制度のおかげで日本シリーズに出られ、短期決戦でパ・リーグの優勝チームに4勝したというだけのことで、昨シーズンのようにリーグ優勝チーム同士が対戦して7戦目までもつれこんで決着がついたというのとは意味合いが違うように思うわけですね。こういう場合は「日本一」ではなく単なる「日本シリーズ優勝」あるいは「ポストシーズン優勝」くらいにとどめておいた方がええと思う。昨シーズンのタイガースや、その前の年のバファローズならば「日本一」の称号が似合うけれど、リーグ3位のチームは長い公式戦では優勝でけなんだんやから、ほんまに強かったというわけやないと思うのですね。ベイスターズの日本シリーズ優勝にケチをつけるわけやないけれど、「日本一」と言うてしまうとセ・リーグで優勝したジャイアンツや2位のタイガースの方がベイスターズより弱かったことになってしまうのは、なんか違和感を禁じ得ないのです。
ともかく、ベイスターズファンのみなさん、日本シリーズ制覇おめでとうございます。
眉村卓「その果てを知らず」(講談社文庫)読了。眉村さんの遺作がついに文庫化。眉村さんご本人と重なる主人公、浦上映生は癌のため入院中。死を目前にし、主人公は不思議な幻影を見たり、生死について旧友の編集者と語り合うたりする。作中には、主人公の書いた(とされる)ショートショートが何作か入るけれど、これも主人公の見る幻影と重なる感じがし、次第次第に死期に近づく作家の心情が現実と幻影とが混ざり合う形で表現されていく。眉村さんは亡くなる直前まで書き続け、結末部分は原稿とメモを娘さんに託して逝かはったという。まさに絶筆というべき遺作なんやけれど、鬼気迫るものはなく、それよりも生と死、現実と幻影が混ざり合っているところに、その時の眉村さんの思いがそのまま描き出されているという事なんやろうと思う。読みながら、父の臨終や、施設に入っている認知症の母のことなどが脳裏に浮かびあがり、なんとも複雑な感情が湧き出てきた。死に直面した老境のSF作家による、まさに遺言というべき作品。果たして私はこういう状態に陥ったとき、どのような心境になっているんやろう。いろいろと複雑な思いにかられる作品です。
昼食後は午睡。その間に妻は日帰り帰省。起きてから少したまってきた「題名のない音楽会」を見たりする。初心者向けのパガニーニ入門というのを見てたら無性にパガニーニの曲が聴きたくなり、スマホで「24のカプリース」を聴きながら読書など。
妻が帰宅し、夕食をとりながら日本シリーズの中継を見る。ベイスターズが圧勝してホークスを下し、優勝。公式戦3位のチームが日本シリーズで優勝するのはマリーンズ以来。ただ、「ベイスターズ日本一」というのには違和感があるなあ。セ・リーグ公式戦3位のチームがCSという制度のおかげで日本シリーズに出られ、短期決戦でパ・リーグの優勝チームに4勝したというだけのことで、昨シーズンのようにリーグ優勝チーム同士が対戦して7戦目までもつれこんで決着がついたというのとは意味合いが違うように思うわけですね。こういう場合は「日本一」ではなく単なる「日本シリーズ優勝」あるいは「ポストシーズン優勝」くらいにとどめておいた方がええと思う。昨シーズンのタイガースや、その前の年のバファローズならば「日本一」の称号が似合うけれど、リーグ3位のチームは長い公式戦では優勝でけなんだんやから、ほんまに強かったというわけやないと思うのですね。ベイスターズの日本シリーズ優勝にケチをつけるわけやないけれど、「日本一」と言うてしまうとセ・リーグで優勝したジャイアンツや2位のタイガースの方がベイスターズより弱かったことになってしまうのは、なんか違和感を禁じ得ないのです。
ともかく、ベイスターズファンのみなさん、日本シリーズ制覇おめでとうございます。
眉村卓「その果てを知らず」(講談社文庫)読了。眉村さんの遺作がついに文庫化。眉村さんご本人と重なる主人公、浦上映生は癌のため入院中。死を目前にし、主人公は不思議な幻影を見たり、生死について旧友の編集者と語り合うたりする。作中には、主人公の書いた(とされる)ショートショートが何作か入るけれど、これも主人公の見る幻影と重なる感じがし、次第次第に死期に近づく作家の心情が現実と幻影とが混ざり合う形で表現されていく。眉村さんは亡くなる直前まで書き続け、結末部分は原稿とメモを娘さんに託して逝かはったという。まさに絶筆というべき遺作なんやけれど、鬼気迫るものはなく、それよりも生と死、現実と幻影が混ざり合っているところに、その時の眉村さんの思いがそのまま描き出されているという事なんやろうと思う。読みながら、父の臨終や、施設に入っている認知症の母のことなどが脳裏に浮かびあがり、なんとも複雑な感情が湧き出てきた。死に直面した老境のSF作家による、まさに遺言というべき作品。果たして私はこういう状態に陥ったとき、どのような心境になっているんやろう。いろいろと複雑な思いにかられる作品です。
システム・クラッシュ [SF]
今日も出勤日。昨日と同様、坂道の学校に行くバスを1本早め、寸暇を惜しんで採点業務の続きをする。午前中、授業が二コマ、会議が1件入っていたけれど、会議が思うたより早めに終わったので、昼食までとにかく寸暇を惜しんで採点業務。なんとか午前中にすんだ!
奇跡、というわけではないけれど、よう間に合うたもんです。午後は答案返却が二コマ。間に空き時間が一コマあったけれど、そこでは眼科検診の生徒誘導業務が入っていたんで、できたのはせいぜいクラス別の平均点計算くらいか。
最後のクラスの答案返却と、計算ミスの訂正が終わり、放課後は成績処理を全て済ませ、定時に退出できた。なんというか、この3日、フルスペックを使うてようやったと思う。珍しく自分で自分をほめてやりたい、という気分になりましたとも。
帰宅後は寝床にどぷさってスマホをいじったり読書したりして過ごし、夕食後は少しうとうと。さすがに疲れた。明日はゆっくり休みますよ、ほんま。
マーサ・ウェルズ/中原尚哉・訳「マーダーボット・ダイアリー システム・クラッシュ」(創元SF文庫)読了。シリーズ第4弾。物語としては、第2弾の「ネットワーク・エフェクト」の続きにあたる。植民惑星の異星遺物汚染事件はまだ片付いていなかった。植民惑星に移住していた人々の子孫が惑星に残っていたのですね。その人々を奴隷的契約で連れ去ろうとするBE社に対して、「幣機」マーダーボットはペリヘリオン号の乗務員たちと協力して救出作戦を敢行するのだが……という話。主人公の「幣機」の自嘲ぶりは相変わらずやけれど、何しろ相手のBE社が思いのほか手ごわく、自嘲ばかりしていられん。本書ではシリーズ中最も「幣機」に余裕がなく、アクションシーンが多い。第1弾を読んだ時のユーモア感覚がいささか薄くなっているのが気になる。解説で池澤春菜さんがかなり煽ってはるけれど、シリーズ中最も読むのに苦しんだというのが私の偽らざる感想。ユニークなユーモア感覚が薄くなればなるほど、凡庸なアクションSFでしかなくなるというのが読後感。さて、今後、このシリーズはどちらに向かっていくのか。あまり「幣機」に過酷すぎるピンチを与えないでほしいものです。それを切り抜けるために、持ち前の自虐的な個性を前に出せなくなると思うので。シリーズとして期待が大きかっただけに、ちょっとがっかりというのが偽らざる感想ですね。続巻に期待したいけれど、期待しすぎると失望も大きいので、本書のような感じで続くものと覚悟しておくことにします。
奇跡、というわけではないけれど、よう間に合うたもんです。午後は答案返却が二コマ。間に空き時間が一コマあったけれど、そこでは眼科検診の生徒誘導業務が入っていたんで、できたのはせいぜいクラス別の平均点計算くらいか。
最後のクラスの答案返却と、計算ミスの訂正が終わり、放課後は成績処理を全て済ませ、定時に退出できた。なんというか、この3日、フルスペックを使うてようやったと思う。珍しく自分で自分をほめてやりたい、という気分になりましたとも。
帰宅後は寝床にどぷさってスマホをいじったり読書したりして過ごし、夕食後は少しうとうと。さすがに疲れた。明日はゆっくり休みますよ、ほんま。
マーサ・ウェルズ/中原尚哉・訳「マーダーボット・ダイアリー システム・クラッシュ」(創元SF文庫)読了。シリーズ第4弾。物語としては、第2弾の「ネットワーク・エフェクト」の続きにあたる。植民惑星の異星遺物汚染事件はまだ片付いていなかった。植民惑星に移住していた人々の子孫が惑星に残っていたのですね。その人々を奴隷的契約で連れ去ろうとするBE社に対して、「幣機」マーダーボットはペリヘリオン号の乗務員たちと協力して救出作戦を敢行するのだが……という話。主人公の「幣機」の自嘲ぶりは相変わらずやけれど、何しろ相手のBE社が思いのほか手ごわく、自嘲ばかりしていられん。本書ではシリーズ中最も「幣機」に余裕がなく、アクションシーンが多い。第1弾を読んだ時のユーモア感覚がいささか薄くなっているのが気になる。解説で池澤春菜さんがかなり煽ってはるけれど、シリーズ中最も読むのに苦しんだというのが私の偽らざる感想。ユニークなユーモア感覚が薄くなればなるほど、凡庸なアクションSFでしかなくなるというのが読後感。さて、今後、このシリーズはどちらに向かっていくのか。あまり「幣機」に過酷すぎるピンチを与えないでほしいものです。それを切り抜けるために、持ち前の自虐的な個性を前に出せなくなると思うので。シリーズとして期待が大きかっただけに、ちょっとがっかりというのが偽らざる感想ですね。続巻に期待したいけれど、期待しすぎると失望も大きいので、本書のような感じで続くものと覚悟しておくことにします。
歌う船 [SF]
愛すれどタイガース「後半戦開始、ドラゴンズをスイープ」を更新しました。
今日も鼻炎は治まらず。妻は午前中にかかりつけの内科に行き検査をしてもらい、新型コロナウィルス感染症と判明。昼食までは用意されていたけれど、夕食は私は外に食べに行く。駅前のモスバーガーで焼き肉ライスバーガーのセットを食べる。スーパーに寄って妻の夕食にうどんとちらしずしのセットや、デザートのプリンを買う。
妻は解熱剤を飲むと少し元気になるけれど、薬の効き目が落ちるとまた動けなくなる。
今日は野球の試合はないし、相撲は昨日千秋楽やったし、妻とは別室でじっくりと読書。
幸い私は発熱はないので、明日は仕事に行けそう。
アン・マキャフリー/嶋田洋一・訳「歌う船 完全版」(創元SF文庫)読了。畸形に生まれた少女は宇宙船の身体を与えられ、宇宙船ヘルヴァとして成長する。最初のパートナーである「筋肉」ジェナンとの死別や、精神を別の体に移すことのできる宇宙人との交流などを経て、彼女はついにベストパートナーの「筋肉」と旅に出る……という話。
歌う船と呼ばれるヘルヴァは生まれながらにサイボーグである。したがって、例えば「サイボーグ009」たちのような自分のアイデンティティについての苦悩などはない。それでも「筋肉」たるパートナーとの関係は家族同様のものであるし、人間の体が用意されていてもそちらに精神を移すつもりもない。このあたりの船たちの思考ともともとは人間の体を持っていて改造されたサイボーグとの大きな相違点が本作の特徴である。生まれながらに船の体を持った人間の視点をはっきりと描き切っているところに本作の魅力があり、これもまたSF的な思考実験の面白さといえる。「肉体」というパートナーとの関係性など、異種族間のコミュニケーションについていろいろと考えさせられる。ロマンティックなストーリーと思弁的な問題意識が見事にバランスよく融合した傑作。ヘルヴァの魅力は、その思考手段にある。いろいろな読み方のできる名作の完全版。ぜひご一読を。
今日も鼻炎は治まらず。妻は午前中にかかりつけの内科に行き検査をしてもらい、新型コロナウィルス感染症と判明。昼食までは用意されていたけれど、夕食は私は外に食べに行く。駅前のモスバーガーで焼き肉ライスバーガーのセットを食べる。スーパーに寄って妻の夕食にうどんとちらしずしのセットや、デザートのプリンを買う。
妻は解熱剤を飲むと少し元気になるけれど、薬の効き目が落ちるとまた動けなくなる。
今日は野球の試合はないし、相撲は昨日千秋楽やったし、妻とは別室でじっくりと読書。
幸い私は発熱はないので、明日は仕事に行けそう。
アン・マキャフリー/嶋田洋一・訳「歌う船 完全版」(創元SF文庫)読了。畸形に生まれた少女は宇宙船の身体を与えられ、宇宙船ヘルヴァとして成長する。最初のパートナーである「筋肉」ジェナンとの死別や、精神を別の体に移すことのできる宇宙人との交流などを経て、彼女はついにベストパートナーの「筋肉」と旅に出る……という話。
歌う船と呼ばれるヘルヴァは生まれながらにサイボーグである。したがって、例えば「サイボーグ009」たちのような自分のアイデンティティについての苦悩などはない。それでも「筋肉」たるパートナーとの関係は家族同様のものであるし、人間の体が用意されていてもそちらに精神を移すつもりもない。このあたりの船たちの思考ともともとは人間の体を持っていて改造されたサイボーグとの大きな相違点が本作の特徴である。生まれながらに船の体を持った人間の視点をはっきりと描き切っているところに本作の魅力があり、これもまたSF的な思考実験の面白さといえる。「肉体」というパートナーとの関係性など、異種族間のコミュニケーションについていろいろと考えさせられる。ロマンティックなストーリーと思弁的な問題意識が見事にバランスよく融合した傑作。ヘルヴァの魅力は、その思考手段にある。いろいろな読み方のできる名作の完全版。ぜひご一読を。
大日本帝国の銀河5 [SF]
今日は出勤日。朝から雨。そして今週の登校指導の立ち番も雨天のもと。これで3週連続立ち番は雨降り。これがけっこうきつい。授業は計画通り進み、定期考査の試験問題についても同じ科目を担当しているベテランの先生と打ち合わせが進む。
ただ、午後からは息切れ。雨は上がったけれど、予報と違い陽はささず。試験問題を少し作成してから、定時より遅めの退勤。帰りのバスがなかなか来ず、大幅に帰宅が遅れた。地下鉄の駅のホームで電車を待ちながら、DAZNでテレビの中継開始までの10分間だけナイター中継を見る。
帰宅後、追っかけ再生でナイター中継を見る。今日はカンテレ。田尾さんと山本昌さんの解説。サブチャンネルで放送延長もあるという予定やったけれど、試合はロースコアでテンポよく進み、延長なしで試合終了までおさまってしもうた。
試合終了後、読書。寝落ちせずにすんだ。
林譲治「大日本帝国の銀河5」(ハヤカワ文庫JA)読了。シリーズ完結編。オリオン集団は地球人を選別し、優秀な者を宇宙の基地に送りこみ科学教育を施し、木星開発の手兵とする。しかし、鮎川や秋津らはオリオン集団の真の目的を察知し、レジスタンスを組織し、オリオン集団の作戦を妨害しようとする……という話。第二次大戦中に外宇宙から異星人が到来するというシミュレーションは、林さんならではの緻密な描写で非常にリアリティのあるものになった。しかも、異星人と地球人が全くと言っていいほど理解し合えないという描写を前巻まで執拗に繰り返していたため、レジスタンスの作戦などにもリアリティや厚みが増した。オリオン集団がなぜ地球を訪れたかなど、伏線の回収も見事。敢えて難点をあげるならば、クライマックスとなるレジスタンスの作戦の描写などもそれまでの描写とほとんど変わらないタッチで描いているため、クライマックスの高揚感やカタルシスがあまり感じられないところか。これはしかし林さんの作風がそういうものなので、やむを得ないのかもしれん。会話は成立するのに全く互いの常識が通じないというあたり、もしかしたら林さんの実体験なのかななどと考えながら読むのも面白かった。架空戦記で台頭してきた林さんならではの力作でした。
ただ、午後からは息切れ。雨は上がったけれど、予報と違い陽はささず。試験問題を少し作成してから、定時より遅めの退勤。帰りのバスがなかなか来ず、大幅に帰宅が遅れた。地下鉄の駅のホームで電車を待ちながら、DAZNでテレビの中継開始までの10分間だけナイター中継を見る。
帰宅後、追っかけ再生でナイター中継を見る。今日はカンテレ。田尾さんと山本昌さんの解説。サブチャンネルで放送延長もあるという予定やったけれど、試合はロースコアでテンポよく進み、延長なしで試合終了までおさまってしもうた。
試合終了後、読書。寝落ちせずにすんだ。
林譲治「大日本帝国の銀河5」(ハヤカワ文庫JA)読了。シリーズ完結編。オリオン集団は地球人を選別し、優秀な者を宇宙の基地に送りこみ科学教育を施し、木星開発の手兵とする。しかし、鮎川や秋津らはオリオン集団の真の目的を察知し、レジスタンスを組織し、オリオン集団の作戦を妨害しようとする……という話。第二次大戦中に外宇宙から異星人が到来するというシミュレーションは、林さんならではの緻密な描写で非常にリアリティのあるものになった。しかも、異星人と地球人が全くと言っていいほど理解し合えないという描写を前巻まで執拗に繰り返していたため、レジスタンスの作戦などにもリアリティや厚みが増した。オリオン集団がなぜ地球を訪れたかなど、伏線の回収も見事。敢えて難点をあげるならば、クライマックスとなるレジスタンスの作戦の描写などもそれまでの描写とほとんど変わらないタッチで描いているため、クライマックスの高揚感やカタルシスがあまり感じられないところか。これはしかし林さんの作風がそういうものなので、やむを得ないのかもしれん。会話は成立するのに全く互いの常識が通じないというあたり、もしかしたら林さんの実体験なのかななどと考えながら読むのも面白かった。架空戦記で台頭してきた林さんならではの力作でした。
大日本帝国の銀河4 [SF]
今日も少しばかりしんどく、朝からだらだらとアニメ「ファブル」などを見てから昼前に出かける。月例の京都の医者行き。阪急の観光用快速特急「雅洛」に乗る。観光客は多かったけれど、なんとか座れた。診療後、ふらつきの原因は特定できなんだけれど、職場に提出するための診断書を書いてもらう。管理職に渡しておけば、ある程度は配慮してくれるんやないか、というわけ。
確実に座れる準急に乗って帰阪。最寄駅前の理髪店で久々に整髪してもらう。マッドサイエンティストみたいにのびてたからなあ。すっきりした。帰宅後、昼に録画したデーゲームの中継を見る。今日はytv。タイガースがなんと15点も取ってドラゴンズに圧勝。いくらドラゴンズが甲子園を鬼門にしているというても取り過ぎやないか。中継は途中で終わったけれど、サブチャンネルで延長があったみたい。新聞のテレビ欄にもデッキの番組表にもそんなことは書いてなかったぞ。ytvの次のタイガース戦はサブチャンネルで早めに放送するらしいので、それは忘れんとこうと思う。
続きはDAZNで見ようと思うたら、アカウントを入れても入れない。あれこれと調べたら、サブスクの期限切れということがわかった。1年の期限ができたんやね。これまでは自動延長やったからなあ。登録し直して、試合の残りとヒーローインタビューなどを見る。
林譲治「大日本帝国の銀河4」(ハヤカワ文庫JA)読了。大型客船を模して海上に大使館を設置したオリオン集団の、レイテ沖の拠点を英米蘭の連合艦隊が襲撃するが、爆撃は成功したものの返り打ちにあった上に多額の賠償金を要求される。米国は日本からの借款で払うことになったが、その日本の持っていた金はオリオン集団から提供されたものだった。オリオン集団は地球人から選別した人材に自分たちの技術を伝え始めていたが……という話。ますますもってオリオン集団がなぜ地球人と接触しているのかわからなくなってきた。それくらい地球上の常識が通用しない相手として、林さんはオリオン集団の行動を徹底的に不可解なものとして描く。ただ、オリオン集団の行動規範に、林さんが理想とする世界も含まれているのかもしれないと感じられる点が見られてきた。そこらあたりを手掛かりにして、完結編である次巻を読みたい。さて、果たして1冊でどれだけ伏線を回収できるのか。林さんの腕の見せ所ですねえ。
明日、 4月21日は「たちよみの会」例会の予定です。観光客が多く、長居ができなくなっておりますので、今月も13:00~15:00の短縮バージョンで行います。ご参加お待ちしています。
確実に座れる準急に乗って帰阪。最寄駅前の理髪店で久々に整髪してもらう。マッドサイエンティストみたいにのびてたからなあ。すっきりした。帰宅後、昼に録画したデーゲームの中継を見る。今日はytv。タイガースがなんと15点も取ってドラゴンズに圧勝。いくらドラゴンズが甲子園を鬼門にしているというても取り過ぎやないか。中継は途中で終わったけれど、サブチャンネルで延長があったみたい。新聞のテレビ欄にもデッキの番組表にもそんなことは書いてなかったぞ。ytvの次のタイガース戦はサブチャンネルで早めに放送するらしいので、それは忘れんとこうと思う。
続きはDAZNで見ようと思うたら、アカウントを入れても入れない。あれこれと調べたら、サブスクの期限切れということがわかった。1年の期限ができたんやね。これまでは自動延長やったからなあ。登録し直して、試合の残りとヒーローインタビューなどを見る。
林譲治「大日本帝国の銀河4」(ハヤカワ文庫JA)読了。大型客船を模して海上に大使館を設置したオリオン集団の、レイテ沖の拠点を英米蘭の連合艦隊が襲撃するが、爆撃は成功したものの返り打ちにあった上に多額の賠償金を要求される。米国は日本からの借款で払うことになったが、その日本の持っていた金はオリオン集団から提供されたものだった。オリオン集団は地球人から選別した人材に自分たちの技術を伝え始めていたが……という話。ますますもってオリオン集団がなぜ地球人と接触しているのかわからなくなってきた。それくらい地球上の常識が通用しない相手として、林さんはオリオン集団の行動を徹底的に不可解なものとして描く。ただ、オリオン集団の行動規範に、林さんが理想とする世界も含まれているのかもしれないと感じられる点が見られてきた。そこらあたりを手掛かりにして、完結編である次巻を読みたい。さて、果たして1冊でどれだけ伏線を回収できるのか。林さんの腕の見せ所ですねえ。
明日、 4月21日は「たちよみの会」例会の予定です。観光客が多く、長居ができなくなっておりますので、今月も13:00~15:00の短縮バージョンで行います。ご参加お待ちしています。
大日本帝国の銀河3 [SF]
今日も定休日。午前中は録画した番組を見たあと、パソコンに向かい少しばかり作業。昼食後、午睡してから夕刻に目覚めたあとは読書。
夜はサンテレビで今季初めてのナイター中継。神宮球場に濱中、鳥谷両氏の解説で今季はスタート。試合は延長戦。最後まで放送してくれるサンテレビの中継でよかった! サトテルのホームランで決着。明日はデーゲーム。
試合終了後、少し調べもの。サンテレビではタイガースが勝つと六甲颪を流すんやけれど、その音源は誰かテロップが出ない。声を聞けば、ミスタートラこと唐渡吉則さんやと思うんやけれど。サンテレビさん、せめて音源のテロップくらい表示してよ。
林譲治「大日本帝国の銀河3」(ハヤカワ文庫JA)読了。シリーズも佳境に入り、オリオン集団の本拠地が南太平洋にあることを突き止め艦隊が出動するが、彼我の差を見せつけられるだけに終わり、オリオン太郎の要求通り、日本に大使館を置くことになっるが、その大使館とは……という話。本シリーズのテーマである異文化理解の困難さは、地球外から来訪したオリオン集団との技術力の差でますます強くなっていく。何より興味深いのは、地球人たちがこれだけ彼我の差を見せつけられながら、なおもナショナリズムを基本に行動しているという描写。舞台が第二次大戦直前ということもあるから、登場人物たちの視野がより狭くなっているという状況をていねいに描いている。ここは長年架空戦記を書き続けてきた林さんならではというところ。むろん、歴史改変という意味では本作が一番スケールが大きいんやないかと思われるんやけれど。さて、今後地球側の各国要人たちがどうオリオン集団と接していくことになるのか。次巻が楽しみであります。
夜はサンテレビで今季初めてのナイター中継。神宮球場に濱中、鳥谷両氏の解説で今季はスタート。試合は延長戦。最後まで放送してくれるサンテレビの中継でよかった! サトテルのホームランで決着。明日はデーゲーム。
試合終了後、少し調べもの。サンテレビではタイガースが勝つと六甲颪を流すんやけれど、その音源は誰かテロップが出ない。声を聞けば、ミスタートラこと唐渡吉則さんやと思うんやけれど。サンテレビさん、せめて音源のテロップくらい表示してよ。
林譲治「大日本帝国の銀河3」(ハヤカワ文庫JA)読了。シリーズも佳境に入り、オリオン集団の本拠地が南太平洋にあることを突き止め艦隊が出動するが、彼我の差を見せつけられるだけに終わり、オリオン太郎の要求通り、日本に大使館を置くことになっるが、その大使館とは……という話。本シリーズのテーマである異文化理解の困難さは、地球外から来訪したオリオン集団との技術力の差でますます強くなっていく。何より興味深いのは、地球人たちがこれだけ彼我の差を見せつけられながら、なおもナショナリズムを基本に行動しているという描写。舞台が第二次大戦直前ということもあるから、登場人物たちの視野がより狭くなっているという状況をていねいに描いている。ここは長年架空戦記を書き続けてきた林さんならではというところ。むろん、歴史改変という意味では本作が一番スケールが大きいんやないかと思われるんやけれど。さて、今後地球側の各国要人たちがどうオリオン集団と接していくことになるのか。次巻が楽しみであります。
大日本帝国の銀河2 [SF]
今日は日曜日。朝からアニメ「薬屋のひとりごと」や「最弱テイマーはゴミ拾いの旅を始めました」など深夜に録画したものを見たりしてから「仮面ライダーガッチャード」や「ブンブンジャー」などを見る。こういうものを見ると気分は日曜、なんやけれど、昼前に出発。坂道の学校までの道のりはますます遠く感じる。途中、乗り換え駅前でラーメン屋に寄って昼食をとり、それからバスに乗って出勤。
なにしろ気分は日曜になっているんで、なかなかスイッチが入らん。若い先生たちは昨日も部活の指導で出勤したりしていたみたい。元気やなあ。私にもそういう一晩寝たら疲れが取れた時期があったんやけどなあ。
ぼやきつつも、仕事モードになんとか切り替えて集中して入試作業の最終過程に進む。
担当の先生方の頑張りでなんとか作業は完了した模様。それを待って定時に退出。
帰宅後、しばらく妻とおしゃべりしたりしてから録画した相撲中継を見る。十両で勝ちっ放しやった若隆景をなんと常に十両下位にいる千代栄が立ち合い一瞬の突き落としで勝つ。京都府出身ということで福知山からきていたと思われる応援団が狂喜乱舞してました。
十両の相撲までを見てしもうてから、夕食時はやはり録画しておいたプロ野球オープン戦を見る。タイガースはドラゴンズにまたも敗れ、オープン戦最下位続行中。シーズンに入ったらもう少し打ってくれるやろう。
野球中継が終了し、幕内の取組を見る。尊富士が土つかずで勝ち越し。1敗で大の里が追う。明日も仕事に行くので、また帰宅してから録画を見ることになるなあ。
林譲治「大日本帝国の銀河2」(ハヤカワ文庫JA)読了。オリオン太郎たちオリオン集団は、地球外から来たことを誇示するように新兵器の威力を見せるけれど、その恐ろしさを理解できるのは天文学者の秋津とオリオン集団に軟禁された商社マンの猪狩だけ。軍人たちは日本という国を守ることだけしか考えられない。秋津はオリオン太郎との会話でどうしても同じ言葉を使いながら理解し合えないことに苦しんだ上に、今度は軍人たちに世界全体の脅威について理解してもらえないことに苦しむ。その間にもオリオン集団は次々と手を打ってくる。地球人たちに打つ手はあるのか……という展開に。本巻は上記のようなコミュニケーション不全を中心に物語が進む。もしかしたら林さんは作家になる前にこういうコミュニケーション不全の経験をしていたのかもしれんなあと読みながら思う。そして、まだデビューして間もない林さんと江坂で待ち合わせ、林さんがSFの話ができて嬉々としていたことを昨日のように思い出す。次々とデビューしていた(現在はほとんど残っていない)架空戦記作家たちとは話が全く合わなんだみたいやった。やっと泉のようにわき出てくる林さんのアイデアを受け止められる人間と出会えたということの林さんの喜びを私はダイレクトに感じていた。本書の天文学者秋津は学者の会合のためにレニングラードへ行く。やっと地球外の存在についてまともに話ができるという期待が秋津にはある。その期待は裏切られないのかどうか、次巻の展開が楽しみだ。
なにしろ気分は日曜になっているんで、なかなかスイッチが入らん。若い先生たちは昨日も部活の指導で出勤したりしていたみたい。元気やなあ。私にもそういう一晩寝たら疲れが取れた時期があったんやけどなあ。
ぼやきつつも、仕事モードになんとか切り替えて集中して入試作業の最終過程に進む。
担当の先生方の頑張りでなんとか作業は完了した模様。それを待って定時に退出。
帰宅後、しばらく妻とおしゃべりしたりしてから録画した相撲中継を見る。十両で勝ちっ放しやった若隆景をなんと常に十両下位にいる千代栄が立ち合い一瞬の突き落としで勝つ。京都府出身ということで福知山からきていたと思われる応援団が狂喜乱舞してました。
十両の相撲までを見てしもうてから、夕食時はやはり録画しておいたプロ野球オープン戦を見る。タイガースはドラゴンズにまたも敗れ、オープン戦最下位続行中。シーズンに入ったらもう少し打ってくれるやろう。
野球中継が終了し、幕内の取組を見る。尊富士が土つかずで勝ち越し。1敗で大の里が追う。明日も仕事に行くので、また帰宅してから録画を見ることになるなあ。
林譲治「大日本帝国の銀河2」(ハヤカワ文庫JA)読了。オリオン太郎たちオリオン集団は、地球外から来たことを誇示するように新兵器の威力を見せるけれど、その恐ろしさを理解できるのは天文学者の秋津とオリオン集団に軟禁された商社マンの猪狩だけ。軍人たちは日本という国を守ることだけしか考えられない。秋津はオリオン太郎との会話でどうしても同じ言葉を使いながら理解し合えないことに苦しんだ上に、今度は軍人たちに世界全体の脅威について理解してもらえないことに苦しむ。その間にもオリオン集団は次々と手を打ってくる。地球人たちに打つ手はあるのか……という展開に。本巻は上記のようなコミュニケーション不全を中心に物語が進む。もしかしたら林さんは作家になる前にこういうコミュニケーション不全の経験をしていたのかもしれんなあと読みながら思う。そして、まだデビューして間もない林さんと江坂で待ち合わせ、林さんがSFの話ができて嬉々としていたことを昨日のように思い出す。次々とデビューしていた(現在はほとんど残っていない)架空戦記作家たちとは話が全く合わなんだみたいやった。やっと泉のようにわき出てくる林さんのアイデアを受け止められる人間と出会えたということの林さんの喜びを私はダイレクトに感じていた。本書の天文学者秋津は学者の会合のためにレニングラードへ行く。やっと地球外の存在についてまともに話ができるという期待が秋津にはある。その期待は裏切られないのかどうか、次巻の展開が楽しみだ。