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おおかみこどもと戦争と平和 [映画]

 今日も午前中はテレビを友とする。なにしろ土曜の深夜には「鬼灯の冷徹」「ボールルームへようこそ」「宝石の国」「魔法使いの嫁」などすぐにも見たいアニメがそろっていて、さらに日曜朝には「戦隊」「ライダー」とくるのですから。
 午後から午睡。少しだけ寝てトルストイ「戦争と平和」(新潮文庫・全4巻)をやっとこさ読了。HDDプレイヤーの録画残量が苦しくなってきたので、長い間置いてあったアニメ「おおかみこどもの雨と雪」(細田守監督)などを見る。別に見たくなかったわけやなく、野球や相撲のシーズンにはまとめて長いものを見ている余裕がなかったので、映画はどうしても後回しになる。「おおかみこども」については今さら私がここで感想を書くまでもなく、細やかなところまで描写の行き届いた佳品でした。苦学生が狼男と恋をし、2人の子どもを授かり、夫の死後、雪深い地方に転居して育て上げる家庭をていねいに描き切っている。子どもたちが人間としての生を選ぶか、狼としての生を選ぶか、そのあたりの描き方が非常に丁寧で好感を持てた。
 読了した「戦争と平和」は確かに大作やけれど、「アンナ・カレーニナ」の方が面白かったなあ。主人公たちの性格が物語の間にどんどん変わっていくのが気になるうえに、戦争そのものを描きたいのか戦争に翻弄される人間たちを描きたいのかが判然としない。さらにエピローグのほとんどを占めるトルストイの延々と語られる戦争論は蛇足で、興をそぐことおびただしかった。
 多数の主要登場人物を描き分け、ナポレオンのロシア遠征をじっくりと描き、その時代のロシアの政情や人々の暮らしを広い視点から見つめる力量には感服したのではあるけれど。戦争と平和を物語だけで描いていたのであれば言うことはないんやけれどなあ。とにかく読み応えがある大作であることは間違いない。
 さあ、これで待機していた他の本が読めるぞう。

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