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重度障碍者殺傷事件 [時事ネタ]

 相模原の重度障碍者殺傷事件について、いろいろな思いが渦巻き、今も考えがまとまらない。各紙の論説委員の紋切り型の社説を読んでいると、重度障碍者に対する薄っぺらな認識に反吐が出そうになる。
 新任からわずか9年間とはいえ、養護学校では毎日障碍児ばかりと接してきた。前任校では3年間、知的障碍のある生徒の自立支援コース担当もやった。担当者としてNHKの「きらっと生きる」という番組で自分なりの思いを語ったこともある。
 犯人の男性は、なんで無抵抗な障碍者に対し刃物を向けたのか。19人も殺したのはなんでか。
 憎悪。
 おそらく、いや、それ以外には考えられん。ほな、なんでそんな憎悪を抱くようになったのか。重度障碍者の介護は重労働である上に、金銭的には報われん。自力で何もでけんくせに、こいつらは人に助けてもろうて感謝もでけんのか。こいつらには生かされるという特権が与えられている。それに比べて俺は……。
 そんな風に思うたんやろうか。彼らかって、そんな風に産まれることを望んだわけやないということが、犯人にはわからなんだんやろうか。
 自力で動くことのできない障碍者たちが、刃物を突き付けられて本能的に恐怖を感じたかどうかは、誰にもわからん。
 私は、いたましいなどと軽々しく口にしたくない。この犯人の異常な思考や行動も、障碍者たちの抱いた感情も、私には理解でけんから。無抵抗な者を刺すことによって、犯人は何を感じたのか。優越感か、罪悪感か。彼もまた社会的弱者やったんやろう。
 とりとめのない書き方になったけれど、たとえば現代社会のひずみについて思いを至らせてみたり、なんとも思考がまとまらん。
 殺された方たちに対して、哀悼の意を表することしか、私にはでけんのである。

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