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ルール違反ではないが [プロ野球]

 新人選手の逆指名なんていうドラフト制度の意義に反する制度が生きていた時、有望なアマチュア選手が次々とジャイアンツに入団した時期があった。しかも彼らは事前の報道では別のチームを希望しているとされていたのに。
 例えば高橋由伸外野手はスワローズ、上原浩二投手はタイガース、二岡智宏内野手はカープと、相思相愛とされていた。そやのにふたを開けたら判で押したようにジャイアンツ。週刊誌各誌は「父親の借金を肩代わりした」「実家に豪邸が贈られた」などなど裏で大金が動いたと書きたてていた。
 あり得ることやなあと思うた。
 で、今回朝日新聞がすっぱ抜いたのが契約金の上限の申し合わせを大幅に上回る額が支払われていたということ。以下、朝日新聞のサイトより引用。
“プロ野球では93年のドラフトから、社会人と大学の選手が入団する球団を選べる逆指名制度を導入。これに伴い、球団間の争奪戦で契約金が高騰するのを避けるため、新人選手の契約金の最高標準額を1億円と12球団で申し合わせた(翌年から1億円プラス出来高払い5千万円)。
(中略)
 最も高額なのは、阿部選手(00年ドラフトで入団)の10億円。野間口選手(04年)は7億円、高橋選手(97年)は6億5千万円、上原選手(98年)、二岡選手(同年)は各5億円、内海選手(03年)は2億5千万円となっている。このほか、上原選手には退団時の功労金1億2千万円、二岡選手には退団時の功労金7千万円と別の出来高払い3千万円も支払う契約となっていた。
 6選手の契約では、1億5千万円を超過する金額について、複数年にまたがって分割払いするとし、各年の出来高条件の一部をクリアした場合に支払われるとされていた。複数の巨人軍関係者によると、巨人軍にとってこの出来高払いは税務上、契約金の分割払いとみなされ、通常の出来高払いとは違う会計処理をしていた。各選手も税務申告する際、契約金の一部であることを明らかにしていた。国税当局も税務調査などでこうした内容を把握しているという”
 これに対してジャイアンツは「ルール違反ではない」と表明しているらしい。確かに「申し合わせ」はルールやなかろう。そやけど、ルール違反やなくてもマナーやとかモラルを逸脱しているということやないのかなあ。
 しかも野間口投手にはまだシダックスに所属するアマチュア選手やった時に「小遣い」と称して200万円も渡していたというやないか。そら逆指名するわな。
 ジャイアンツは責任を取る意味で、これらモラルを逸脱して獲得した選手で、まだ自チームに在籍している選手を昨シーズンの下位チームに無償トレードしたらどないだ。マリーンズ、ベイスターズ、ゴールデンイーグルス、カープに阿部、高橋、内海、野間口をそれぞれ譲り渡すという、それくらいの懲罰は必要やと思うぞ。
 いやしかし、マナーに反する行為をしておいて「ルールは違反していない」と開き直るあたり、醜悪としか言いようがないなあ。内海投手なんか、「祖父が所属していたチームに入りたい」とか殊勝なことを言うてたのに、それがほんまやったとしても「金に目がくらんで逆指名した」というレッテルがはられてしまうことになる。罪なことをするもんですよ。

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