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カラヤンはクラシックを殺したか [読書全般]

 今「カラヤンがクラシックを殺した」という新書を読んでいるんですけれどね。これなあ、だんだん読むのがきつくなってきた。途中でほりだしてもええんやけれど、どうまとめるのかという部分が気になるので何とか最後まで読もうと思う。
 なんでそんな気分になったのかなあ。
 私はカラヤンは決して好きな音楽家とはいえんし、聴いていて「うげげ」と思う演奏も少なくない。そやけど、気持ちが鬱々として楽しまんという時に著者が高く評価するクレンペラーやケーゲルの指揮した演奏をCDで聴いたりしたらそれがどんな名演であっても「うげげ」となると思う。そういうときはたとえ内容空虚でただ外面的やったとしてもカラヤンを聴きたいと思うやろうし、気合いを無理にでも入れねばと思うたら、たとえメカニカルで歌心のない演奏やったとしてもショルティを聴くに違いない。
 どうもこの本の著者からしたら、私は堕落した現代的な聴き手ということになるんやろうなあと思う。でもねえ、開き直るわけやないけれど、受け取りたい気分に合わせて音楽を選ぶ権利は現代では聴き手にあるのであるし、「クラシックで癒されたい」という動機から聴き始めた人の中にはずっぽりとはまってマニアックになっていく人もいてると思うよ。「大衆」を見下ろしている時点で、この著者はカラヤンと同じ立ち位置についているような気がするのね。それが読んでてきついと思う理由かな。
 とりあえずがんばって読んでしまおう。

カラヤンがクラシックを殺した (光文社新書)

カラヤンがクラシックを殺した (光文社新書)

  • 作者: 宮下誠
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2008/11/14
  • メディア: 新書



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