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小野満とダン池田の死 [追悼]

 昨日、小野満さんの訃報に接し、今日はダン池田さんの訃報に接する。どちらも私が子どものころ、歌番組の伴奏では欠かせない存在やった。小野さんの死因は肺炎、享年78。池田さんの死因は呼吸不全、享年72。
 歌番組を見ていて、子ども心に「歌手のために“スイングビーバーズ”とか“ニューブリード”とかが演奏しているけれど、いろんな曲を演奏できひんとあかんのはたいへんやなあ」などというあまり子どもらしくない感想を抱いていたことを思い出す。
 ただ、いかんせん音感のそれほど発達してへん子どもですから、“スイングビーバーズ”と“ニューブリード”の演奏がどう違うかなんてわからなんだし、大晦日の「紅白歌合戦」で白組と赤組の伴奏がこれらビッグバンドの対抗戦みたいになってても、それほど気にはならなんだ。だいたい小野さんや池田さんはただの指揮者やと思うていて、なんでこれらのバンドはいつも同じ人が指揮してるのか疑問に思うていたくらいです。なんかますます子どもらしくないなあ。
 大きくなって芸能関係の本をあれこれと読むうちに、こういった人たちが戦後のジャズ・ブームから演奏していたりしたこともわかってきたし、高校時代にビッグバンドも“グレン・ミラー・オーケストラ”やら“ベニー・グッドマン・オーケストラ”やら“スタンリー・ブラック・オーケストラ”なんかをNHK-FMの番組で聴いたりして、けっこう好きになったりして(高校生らしくないけれど、並行して河合奈保子の歌をすべて覚えてみたり、新聞の読者欄に投稿しては小遣いを稼いで矢野顕子のアルバムを買うたり、誕生日の祝いに何がほしいと親に聞かれて「機動戦士ガンダム」のオリジナル・サウンドトラックをねだったりしていたから、それ相応の高校生らしさもあったと思う)、“スイングビーバーズ”や“ニューブリード”が実はただのバックバンドやないということを知ったりしたのでありました。
 実は私らの世代は無意識のうちに“小野満とスイングビーバーズ”や“ダン池田とニューブリード”などの演奏を刷り込まれているのですね。そやからかどうかは知らんけれど、最近の打ち込みのシンセ伴奏やギターの音がむやみに目立つ伴奏は、私はあんまり好きやなく、管楽器中心の伴奏を聴くとなんかほっとしたりするんかもしれん。
 池田さんは芸能界の暴露本を書いたりしてから“ニューブリード”のリーダーを三原綱木さんに譲った。あの角刈りに鼻髭のリーダーの姿がスタジオから消えたのは、なんか寂しい感じがしたな。それくらいなじんでいたんやね。
 それにしても相次いで2人が亡くなるなんて、驚いたなあ。こんなこともあるんやね。
 謹んで哀悼の意を表します。


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