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ドゥダメル、南国のチャイコフスキー [音楽]

 ブログにする以前からこの日記を読んでくださっているTさんという方から教えていただいて、NHK教育テレビの「芸術劇場」にチャンネルを合わせた。
 グスターボ・ドゥダメルというベネズエラ出身の若い指揮者が、母国ベネズエラのシモン・ボリバル・ユース・オーケストラを振った東京公演の模様なんですね。
 聴いてびっくり。指揮者もオケも若いだけに、さすがに元気がよろしい。躍動感あふれる演奏というのはこういうのをいうのですね。まず、ラヴェルの「ダフニスとクロエ第2組曲」。色彩感があるというのですかな。というても北欧あたりのオケが奏でるキラキラした感じやなく、まさしく赤道直下の太陽光線に照らされた原色の花のような色彩ですね。こんなラヴェル、聴いたことない。
 続く曲はチャイコフスキーの交響曲第5番。燃えとるぞ、ドゥダメル。これまで聴いたチャイコフスキーでは、コバケンこと小林研一郎指揮の5番が気合では一番やったけれど、ドゥダメルの演奏はそれ以上。感情の噴出を抑えようとしません。南国のチャイコフスキーというべきか。
 それでいて演奏全体は(オケは決してうまいわけやないけれど)きめ細かいところもちゃんとおさえて雑な感じは受けへん。ベルリン・フィルも振ったという実力派だけのことはある。
 いやいや、面白い演奏でした。この指揮者が今後どういう変化をとげていくのか、しばらく追いかけてみたくなった。教えてくれはったTさんに感謝です。

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コメント 4

伊藤正一

喜多さんはもうご存じかとは思いますが、このドゥダメルと言う人、経歴も異色なようですね。

こんなページを見つけました。
ほぼ日刊イトイ新聞 - ぼくは見ておこう
http://www.1101.com/watch/2009-01-01.html

こんな形で天才が出てくると、面白いですよね。


by 伊藤正一 (2009-02-22 22:02) 

t-kita

テレビで解説してましたけれど、音楽を通じてベネズエラの青少年を非行の道から救いだしたりしているそうですね。シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラのメンバーのノリはすごかったです。
阪神タイガースのパルディリスそっくりのあんちゃんが何人もいて、なんやしらん笑うてしまいました。
by t-kita (2009-02-22 23:33) 

じょひか

ベネズエラ色のラヴェルなんて、想像するだけで楽しいです。
今度日本に帰ったらドゥダメルをチェックしてみます。

喜多さんのクラシックレビューを読んでいますと、
あれこれ聴きたくなってきてムズムズしてきます(笑
by じょひか (2009-02-24 01:44) 

東 貴之

私もTV放送見ました。あの28歳なのに堂々とした指揮振りには感動しました。これからが楽しみですね。
by 東 貴之 (2009-02-24 10:09) 

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