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春期限定いちごタルト事件 [読書全般]

 愛すれどTigers「村上が今季初完投勝利」を更新しました。

 今日はこどもの日。好天で行楽日和やけれど、私は引きこもり、例によって深夜アニメやら読書やら午睡やら。夕刻起き、昼に録画したデーゲーム中継を見る。今日はNHKBSで解説は井口さん。いやあ、日テレのアナウンサーには申し訳ないけれど、NHKのアナウンサーの実況は安心して聞くことができますね。大げさに表現して無理やり盛り上げようとか、そういうこともないしね。イニングの間に来場している子どもたちからの質問に対し、井口さんが丁寧に返答していたのが好感が持てた。せっかくのこどもの日なんやから、東京ドームも甲子園の真似をしてひらがなスコアボードにしたらええのにな。球界の盟主の沽券に関わるのかな。タイガースが連敗を止めたのでちょっと気が楽になった。
 米澤穂信「春期限定いちごタルト事件」(創元推理文庫)読了。「小市民」シリーズの第1巻。初版が20年前なので、カメラのついた携帯電話が最新型やったり、主人公の一人小鳩くんが持っている携帯では画像を開くことがでけなんだりする。アニメ化されるそうなんやけれど、そこらあたりはどう処理するのかな。
 小鳩くんと小山内さんは高校1年生。中学校時代に何かあったらしく、二人は互恵関係を結び、ひたすら「小市民」であろうとする。しかし、小山内さんの自転車が、かごに入れた「春期限定いちごタルト」の最後の2個とともに盗難にあったことから、小鳩くんは持ち前の推理力を、そして小山内さんはやはり持ち前の行動力を発揮し始める……という話。アニメで見た「氷菓」シリーズと同様、高校生が日常のささいな謎をきっかけに、けっこう大きな事件に発展していくという展開。ただし、このシリーズでは二人の主人公の関係が「互恵関係」というところがユニーク。互いに依存せず、ともに「小市民」を目指そうとしているところに、小鳩くんの友人である健吾くんが小鳩くんの推理力を知っていてなんとしても事件を解決させようとするというところなどが違う点か。ただ、ミステリの切れ味などは幾分物足りないし、連作であってもラストで1つのストーリーにつながるようにしてあるにもかかわらず、つながり具合があまりスムーズではないなど気にかかる点もあり、シリーズをすべて読み切ってみないとどう評価すべきか迷ってしまうところがある。そこらあたりも作者の狙いなのかもしれないし、殺人が出ない高校生の日常の事件という設定に作者が苦しんでいるようにも感じられる。そう、現役の高校教師からしたら、「小市民」的な高校生の前に現れる「事件」なんて、推理力を必要とするものはほとんどないのですよ。

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