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気がつけばエキスパートに [教育]

 今日も出勤日。朝から小雨。日中は止んだり降ったり。湿度が高く体が重い。
 今日も空き時間は教材作成。教科書に沿ってやっていると、ライフサイクルの次にいきなりジェンダーをとりあげたりしている。ある程度流れに沿って授業ができるような構成にしてもらわんと、教えにくい。ジェンダーについてはセクシャルマイノリティも含めて前任校の総合的な学習の時間に作った教材がある。これに手を加えて教科書の内容に沿った形になるようにしつつ、私なりのプリントに仕立てあげる。同じ授業を持っている先生にも参考資料にと渡すと、こういう人権がらみの教材を扱うのは初めてなので、いろいろと教えてほしいとお願いされる。若手にいろいろと引き継いでいくのが私の役割なので、社会的性差の問題や、私自身が直接接してきたセクシャルマイノリティの生徒のエピソード、インクルーシブ教育やユニバーサルデザインのことなどを説明する。
 こちらは30年の間に障碍者教育、部落差別や基本的人権などについて嫌というほど学んできている。それをわずかな時間ですぐに伝授するのはまず不可能。気分は新任教師、と思いつつも、キャリアはやはりベテラン。私にとっては数ある引き出しのほんの一部でしかないんやけれど、新任の先生にとっては重いテーマに違いない。
 引っかかれたり顔をかじられたりと体を張った養護学校時代。解放同盟の方と毎週のように話をした年もある川べりの学校時代、人権教育の主担当として4年間を過ごし、教育センターでの研修を数え切れないほどやってきたお山の学校時代。その間、人権関係の講演を数多く聞き、他の学校の人権担当者ともディスカッションを繰り返してきた。私自身が多くの先生の前で事例報告をしたこともある。人権に関わる映画を何本も見て生徒に見せるものを選定したこともある。私自身が望むと望まざると関係なく人権関係のテーマを自分なりに消化しながら学び、教え続けてきた。一朝一夕に身についたものやないのですね。
 逆にいうと、私にはあたり前に教えられることが、新任の先生にはものすごく難しいことなんやね。でもそんなんは当たり前。例えば、この教材を使うて授業をしている様子をその先生に見学してもろうたとしても、その先生は同じように教えられるはずがない。
 このオデッセイ学校に来て、初めて自分が人権教育のエキスパート的な存在になっていることを知らされた。採用試験に合格した時は、定年退職の段階でそんな存在になっていようとは予想もしてなんだ。
 私には「先生は先生なりに教材研究をして、先生にしかでけん授業をしてくださいね。質問ならいつでもお受けしますから」と言うのがやっと。ここに至るまで30年かけてきたというてもええんやからねえ。
 定時に退出。甲子園のタイガースの試合は雨で中止。明日は私が甲子園に行く予定やけれど、あまり雨が長引かんことを祈る。最も予報では明日は午後から雨が上がるらしい。阪神園芸がナイターに備えてグランド整備をすれば、当たり前のように試合はできるやろうね。と言うわけで、今日は帰宅後はスマホをいじったり本を読んだり。体がだるく、動くのもおっくうですねえ。

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