道化の契約更改

　今日で私は早目の御用納め。明日からは休暇をとり、年賀状の宛名書きなどの予定。
　それにしても、読売ジャイアンツという球団は選手を小馬鹿にしているとしか思われん球団ですなあ。
　スポーツ紙の写真を見ていたら、契約更改で主力選手たちはコスプレ会見をしている。阿部捕手はプラスチックのちょんまげかつらをかぶり、杉内投手はスギちゃんの袖を切ったジージャンを着、内海投手はサンタクロースの真っ赤な服を着ている。
　球界を代表する選手の威厳もくそもあったもんやない。長嶋茂雄や王貞治はそんなものを出されても断ったやろう。江川卓は馬鹿にしたような眼で無視したかもしれん。落合博満は鼻で笑ってこれも無視したやろう。桑田真澄はていねいに理由をいうて断ったかな。清原和博はどうか。人を馬鹿にすんなと怒りだしたかもしれん。
　契約更改の記者会見というのは、自分が球団からどれだけの評価を受けたかをファンに報告する場でもある。年俸をはっきりと口には出してはいかんらしいけどね。でも、記者とのやりとりでだいたいのところがわかるように報告する。
　その場でちょんまげかつらにおもちゃの刀を持たされ、また嬉々としてそれを披露するというのは、野球選手としてではなく道化役として評価されているということになるんやないか。
　もしかして公報が用意したんやなく、新聞記者が持ち込んだのかもしれん。それでも球団広報ははっきりと断れるはずや。つまり、球団は彼らをその程度のものとしか見てへんのである。
　また、そんなものを出されて着用する阿部たちもなんだかなあ。断われよ。そんなんはファンサービスでも何でもないぞ。
　私はますます読売ジャイアンツのことが嫌いになった。さすが会長が「たかが選手」と言い放っただけのことはある。球団広報や担当記者までその意識がいきわたっているわい。