SSブログ

続 明治開化 安吾捕物帖 [読書全般]

 早朝に目覚め、昨夜録画した「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」などを見る。まだ新番組が出そろうてへんので、普通は土曜深夜のアニメは数が多いんやけれど、2本だけ。そのかわり日曜深夜がむやみに多い。月曜の朝にそんなに見られるかいな。朝食後、「スター☆トゥインクルプリキュア」、「仮面ライダーゼロワン」、「騎士竜戦隊リュウソウジャー」を続けて見る。ああ、こうやって日常生活に戻っていくんやなあ。
 パソコンにしばらく向かい、昼食。食後はスマホで遊んだりしてから午睡。夕刻に起床して、しばらく読書。
 夕食後は録画しておいたEテレ「100分deナショナリズム」を見る。予想以上に面白かった。司会の稲垣吾郎が何かというとSMAPに例えようとするけれど、わざと事務所名やグループ名をぼかしていうのが面白かった。それはともかく、内容的にも非常に興味深く、特にヤマザキマリさん推薦の「方舟さくら丸」(安部公房)がそそられる。ああまた読みたい本が増えたやないですか。
 坂口安吾「続 明治開化 安吾捕物帖」(角川文庫)読了。前巻におさめられてなんだシリーズの残り3分の2を全部収録。本書の後半になると、海舟先生の出番がほとんどなくなってくる。ミスディレクションを考えるのが面倒になったというよりは、戦後世相に対する批判などを、海舟先生のフィルターを通してから読み解き直す必要がなくなったということなんやろうかなあ。本巻で特に目立つのは、成金や没落華族などの家庭内のどろどろした人間関係からくる事件ばかりを扱うようになっていること。これはやはり終戦直後にそれまでのタテ関係の秩序が崩壊していったのを明治初期の新たに生じた社会的な人間関係からくる混乱になぞらえることによる作者の主張のあらわれなんやろうか。むろん、ミステリとしての面白さは保たれているけれど、紳士探偵新十郎も最後の謎解きの場面にちょっと出てくるだけで、存在感がどんどん薄れていく。作者にしたら、謎解きはもうおまけでしかなくなってしまい、閉鎖的なテリトリーに起こる人間関係の醜さを描くことが主眼になったのかもしれんね。そこはやはり「白痴」などの作者らしいところですね。巻末の脚本家・會川昇の解説では、本シリーズが他の作家に与えた影響を説いているけれど、そこらあたりはどうなのか、ミステリの専門家の方にきいてみたいところやね。各話の密度が濃いので、一気に読むと疲れてしまうけれど、いろいろと考えながらじっくり読み返してみたくなるシリーズです。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。