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ルポ沖縄 国家の暴力 [読書全般]

 今日も冬らしいひんやりした朝。授業はひとコマだけやけれど、1年生向けに奨学金に関する説明を依頼されたので、午前中はその準備、午後は本番。けっこう疲れた。放課後は職員研修でスクールソーシャルワーカーの先生から児童虐待の発見から対処までについて講義を受ける。児童相談所の役割などいろいろと学ぶところの多い研修やった。勤務時間いっぱいまで行われたので、後片付けやらなんやらで30分ほど遅く退出。
 帰宅後、録画した相撲中継を見る。十両の照ノ富士が5連勝。刺激を受けたか幕内では照強が5連勝。正代、遠藤らが好調で場所を引っ張り、大関貴景勝も踏ん張るけれど、豪栄道は4敗。そして横綱鶴竜はまたまた休場。ここ2年ほどで横綱不在の場所が目立つようになってきた。全盛期を過ぎた横綱に代わり、若くて生きのいい横綱が出てきてくれんかなあ。
 夜は妻と深夜アニメを見たりして過ごす。特にいつもと変わりない一日。それが貴重なんやということは、25年前に思い知らされているわけで。
 阿部岳「ルポ沖縄 国家の暴力」(朝日文庫)読了。オスプレイ配備のために、沖縄東村高江に米軍がヘリパッドを強行建設し、それに反対する住民たちに対して本土からきた機動隊などがどのようにふるまったか。地元紙沖縄タイムスの記者である著者が、自分の見たままを書きつづった貴重なルポ。産経新聞を中心とした本土のメディアについても批判の目を向ける。著者の出身地は東京。しかしあえて沖縄の新聞を選んで入社し、本土の人間からの目で沖縄の現実を見ていく。作家の百田尚樹さんの講演会で見せしめのように差別的言辞を投げかけられたりしていたことは、私はリアルタイムで電子版の産経と沖タイを読んでいたのでだいたいのところはわかっていた。百田さんから「悪魔に魂を売った記者」とまで呼ばれたことも。それでも著者はひるまず沖縄で何が起こったかを、自分の産まれた本土の人間に伝える役割を果たそうとする。反対運動をする住民に対して大阪から来た警官が「土人」と侮蔑した映像もネットで見た。そして当時の大阪府知事(現大阪市長)はそんな警官に「ようやってる」とほめたけれど、それも鮮明に記憶している。大切なのはまず知ること。電子版でなるべく多くの新聞の報道の仕方を比較することしか私にはでけんけれど、「きょうの沖縄は、あすの本土である」という著者の言葉の重みを常に感じながら現政権のやり口を記憶しておくことにしたい。それくらいしか私にできることはないんやけれども。

 1月19日(日)は、「たちよみの会」例会です。多数のご参加をお待ちしています。

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