SSブログ

無観客のニューイヤーコンサート [音楽]

 朝からしばらくドラマの録画を見ながら朝食。
 そのあと、昨日録画したウィーン・フィルハーモニーのニューイヤーコンサートを見る。今年の指揮者は常連のリッカルド・ムーティー。かつてはとんがっててニューイヤーコンサート初登場というような珍しい曲ばかり演奏していた時期もあったけれど、四半世紀近くなるとすっかりまるくなり巨匠然として、「詩人と農夫序曲」に「春の声」や「皇帝円舞曲」といったポピュラーな曲を入れるようになった。
 異例やったのは、ウィーン楽友協会の黄金の大ホールの客席がすべて空席やったこと。世界的に流行がおさまらん新型コロナウィルス禍のもと、無観客でやることになったんやという。演奏そのものはセッション録音の場合も無観客でやるから影響はなかったかもしれんけれど、新年を迎えるお祭りをセッション録音みたいにせんならんのは演奏に取り組む気持ちなんかかなり違うたものになったんやろうな。
 ムーティーもかなりウィーンフィルの楽団員に任せたような感じの指揮で、意識的におおらかに演奏している感じがした。「バーデン娘」は往年のクナッパーツブッシュを思わせるような構えの大きい演奏。「皇帝円舞曲」もクナッパーツブッシュかいなというくらい悠然とした演奏になっていた。これほんまにムーティーの指揮かというくらい。ムーティーと故ヤンソンスくらい遊び心のないニューイヤーコンサートはないと思うていたけれど、これは意外。無観客やというとを意識したからこうなったのかもしれんな。「美しく青きドナウ」の前に硬いあいさつを入れたけれど、演奏はやはり大きな構えのもので、チャーミングさには欠けるけれど、楽しいものに仕上がっていた。
 一応リモートで全世界から拍手が聞こえるようにはしていたれど、曲と曲の間では拍手は入らず、第一部の終わりと第二部の終わりなどにだけ入れていた。「ラデツキー行進曲も」も手拍子はなし。CDで聴いたらライヴ演奏やとは感じられんものになっていることでしょう。
 昼食は妻と雑煮。食後、私は午睡し、妻は日帰り帰省。妻も今年は早めに切り上げて帰ってきた。夕刻はコンサートをBDにダビングしたりして過ごす。
 今年の正月は個人的には喪中なんで祝いはなしなんやけれど、ニューイヤーコンサートまで無観客でやられると、現実を突きつけられて暗い正月になってしまうなあ。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。