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未来からの脱出 [SF]

 今日は出勤日。空気が乾いていて快適な気候。薄曇りなので出勤時のバス待ちの間もそれほど汗はかかず。授業は3コマで、生徒はちょっとしんどそうやったけれど、割とさくさくと進む。放課後、奨学金がらみで生徒からの相談を受けたりする。定時に退出。
 帰宅して、ナイター中継を見る。今日はABCからサンテレビ・KBS京都のリレーナイター。タイガースがスワローズに圧勝。伊藤将が村上宗を完璧に抑えこむ。昨日の長時間の試合の疲れもあったかバットスイングに切れ味なし。「村神様」も人間です。主砲を封じると勝てるという典型的な試合で、終了後は少し読書……のつもりがちょっと寝てしまう。
 明日も仕事。今週から来週にかけてちょっとばたつきそう。
 小林泰三「未来からの脱出」(角川ホラー文庫)読了。老人介護施設らしきところに入っている主人公やけれど、施設に入る前の記憶などがすっぽりと抜け落ちている。手持ちの本などに何者かからの暗号によるメッセージが隠されていることに気がつき、信頼できそうなメンバーを集めて施設脱走計画を練る。無事施設を脱走できた主人公が知った真実とは……という話。少子高齢化、AIの進化、ロボット三原則、遺伝子操作発達などのテーマを組み合わせ、数人の老人たちを軸に個人的な脱走劇をディストピアものに仕立てあげる手腕は見事というほかない。小林さんは本書刊行後すぐに早世。もしまだ健在なれば、さらに問題意識をつきつめた傑作が誕生していたに違いないと思うと、ほんまにその死が惜しまれる。小林さんが最後に残した秀作として記憶にとどめておきたい。いやほんま、面白かったよとここに書いても、小林さんがコメントをつけてくれることはないんやなあと思うと、よけいに寂しいね。

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