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漢数詞と九字 [トリビア]

 むかしむかし、正確には27年前、「カール・セーガンのコスモス」という科学番組が放送され、当時高校生やった私も夢中で見たもんやった。
 何より印象的やったんが日本IBMのCMで、城達也のナレーションで「いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、おく、ちょう、けい、がい、じょ、じょう、こう、かん、せい、さい、ごく、こうがしゃ、あそうぎ、なゆた、むりょう、たいすう」と漢数詞を淡々と読み上げるものやった。画面にはロケット発射画面などを背景に「一、十、百、千、万……」とナレーションで読まれている漢数詞の漢字が次々と入れ替わるだけ。
 次の日学校で、ちゃんと正確に書けるか黒板を占拠したいちびりが続出したのはいうまでもない。まあそれくらいインパクトがあるCMでした。
 なんでこんな話を書いたかというと、私と妻の会話にはときたまこの「いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、おく、ちょう、けい、がい(以下略)」というセリフが出てきたりするのですね。むろん二人とも「がい、じょ、じょう」あたりでリタイアしてしまうのですが。
 そこで気になってネットで検索してみたら、ちゃんと漢数詞を掲載したサイトがあった。上もすごいけれど、小数点以下もすごい。「涅槃寂静」なんてあるもんね。
 夕食時に妻にその話をしようとしたけれど、肝心の単位を覚えてない。妻は「小数点以下は知らんなあ。えーと、割、分、厘、兵・闘・者・皆・陣・列・在・前……」。
 あのねえ、九字を切ってどうするの。全然関係ないやんか。いやしかし、これ無意識に口をついて出たらしい。小数点以下の漢数詞を正確に言える妻、というのがそばにいたらそれはそれでむむむですけれど、無意識に九字を口にしてしまう妻、というのもむむむかもしれん。まあ、時代伝奇小説の好きな私にしたら、九字くらい無意識に口をついて出るような妻であってくれるほうがええのかもしれんけれど。
 前振りが長い割にはたいしたことのないネタでしたか。そやけど、「IBMのCM」だけやったらほんまに一部の人しかわからんやろうからなあ。古い話をするときは、この説明が厄介ですね。


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