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客を乗せた試運転 [1月17日の記憶]

 16年前の今日、地震で部屋の中が崩れた本に埋まっている中をなんとか着替えて朝食をとり、それでも仕事に行こうとした。当時は妻も働いていて、住んでいた団地の最寄りのバス停に二人で行った。長い列ができていた。本数は少なかったけど、なんとかバスはやってきた。
 K阪電車はなんと運行していた。あまり被害はなかったんやろう。私は北浜で降り、妻は淀屋橋で降りた。淀屋橋から徒歩で職場に行けた妻は会社にたどり着けたけれど、私は北浜でO阪市営地下鉄に乗り換えることがでけなんだ。運休していたんですわ。
 駅の公衆電話から職場に電話した。あのころは携帯なんて持ってるのはほんまに一部の人だけやったもんな。私が携帯を買うたのはそれから2~3年後、修学旅行の下見に行くことになり、公衆電話のないところでも職場に連絡できるように、という理由からやった。そやからこの時は公衆電話。もし現在のように携帯が普及していたら、情報の伝わり方もまた違うたやろうな。インターネットよりもパソコン通信が主流やった時代ですわ。
 で、職場に連絡したら「来られんのやったら無理してくるな」という管理職の返答があり、私はそのままUターンしてK阪電車に乗って帰路についた。
 まだ余震はあったよなあ。あの電車に乗ってる途中に大きな余震がきて大事故になっていたらと思うと、今でもぞっとする。「K阪は乗客を乗せて試運転したん違うか」と当時はよく冗談口に言うたもんやけど、事故が起こってたらシャレにならんところですよ。
 宿替えをしてK阪電車に乗る機会はかなり減った。それでもK阪電車を利用すると、16年前の今日、他社が運休しているのにいち早く運行をしたいたことを思い出すのであります。
 今日、授業中にあの日の記憶を語った。彼女たちは当時0~1歳。むろん記憶しているはずはない。そういう生徒にあの日のことを話すのは決して無駄なことやないと信じている。

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