SSブログ

平井和正の死 [追悼]

 今日は「たちよみの会」新年会の予定でありましたが、流会。例会にも誰も来んのやもん、仕方ない。一人寂しく三条のジュンク堂書店に行き、カレー屋でカツカレーを食うて帰阪。帰宅して録画した相撲を見る。
 日記を書くためにパソコンを立ち上げ、ネットでニュースサイトを見たら、作家の平井和正さんの訃報 に接する。享年76。死因は急性心不全。
 SFをがつがつと読み始めた高校時代、角川文庫で数多くの作品を読むことができた。「サイボーグブルース」「アンドロイドお雪」などちょっと虚無的な作品に心ひかれた。昨年末の古本市で角川文庫版「超革命的中学生集団」を買うたことは書いたけれど、この時期に読んだのはハヤカワ文庫版。「ハチャハチャSF」と銘打ってはいたけれど、笑うところよりも、超能力を手に入れて変貌していく少年たちの描き方には笑うどころやなかった。
 リアルタイムで角川文庫版の「幻魔大戦」の出版が始まったので、最初は漫画原作の小説版という感じで楽しみにしていたんやけれど、だんだん新興宗教のプロパガンダみたいになってきて読むのが苦痛になってしもうた。それでも一応「角川幻魔」は最終巻まで読んだ。で、並行するように徳間文庫から「真・幻魔大戦」が出始めて、こちらも読んではいたんやけれど、途中でリタイア。
 SFマガジンで書評をしていた時期に集英社文庫からふた昔前のジュブナイルみたいな新作が出て驚かされたのが、平井さんの小説を読んだ最後やったかなあ。
 信仰というものが作風まで変えてしまうというのを目の当たりにさせられたという意味では、貴重な読書体験やったのかもしれんけれど、当時はやはりショックでしたぞ。
 それはそれとして、やはり初期のバイオレンスSFは絶版になっているのがもったいないくらい面白かったよなあ。
 謹んで哀悼の意を表します。

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0