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小林亜星の死 [追悼]

 昨日書いた「たちよみの会」の例会の件、熟考した結果、今月も休みにすることにした。目安はやはり緊急事態宣言がまだ解除されてへんことに尽きる。せめてワクチンを打っていたら出てもええんやけれど、いつ我々までまわってくるのかまだわからんしね。
 本日はインターンシップの日。こちらは来週には緊急事態宣言が解除されるということを前提に、実習生に直接電話させてそれぞれの段取りを決めさせる。事業所への電話をかけるということは生徒たちにとって大きな経験になるし、これこそ生きた学習やと思う。むろんそれまでのおぜん立ては教員がしておくわけやけれど。
 6時間、机に向かいぼーっと過ごすよりも、電話をかけている数分間の方が生徒たちにとってどれだけ中身の濃い学習になっているんやないかと、思うんやね。
 一段落ついて展望が見えてきたので、ほっとした。放課後は教材作成や、授業の打ち合わせなど。定時に退散。帰宅してすぐに寝床にどぶさってました。この状況で例会に行っても疲労が重なるだけかも、というのもある。もっともマンションの管理組合の総会も出るだけで疲れるかもね。寝てしまわんように気をつけねば。
 作曲家の小林亜星さんの訃報 に接する。享年88。死因は心不全。
 10年ほど京都SFフェスティバルの合宿企画で「喜多哲士の名盤アワー」という自主企画を続けていたことがあった。様々なCDを収集し、知られざる名曲やら珍品を来ていただいた方たちに聴いていただこうということで、今振り返るとようあんな企画を10年も続けられたなあと感慨深いものがあるんやけれど、実は選曲している時にわかったのは、小林亜星という作曲家のレンジの広さ。コマソンのアンソロジー、アニソンのアンソロジー、コミックソングのアンソロジー、いたるところに「作曲・小林亜星」の名が出てくる。
 今朝のスポーツ紙に代表作の一覧が掲載されてたんやけれど、あの名曲「ケンのうた」(狼少年ケン)からテレビマンガの音楽を手掛けたりしているんやね。「魔法使いサリー」「ひみつのアッコちゃん」から「科学忍者隊ガッチャマン」「コンバトラーV」に至るまで、こちらもレンジが広い。小林亜星なくしてアニソンの歴史は語れんな。CMソングも「ワンサカ娘」を皮切りに、まあようけ作曲してはります。洗剤「ブルーダイヤ」では自分で歌うてはるんですわ。歌もプロはだし。どうしても出演していたドラマやクイズ番組に目が行ってしまうんやろうけれど、ことCMソングに関しては、質量ともに「東の小林亜星、西のキダ・タロー」と言えるやろう。キダ・タローさんがアニソンに縁がなかったのに対し、小林亜星さんはバラエティ番組のテーマ曲などにはあまり縁がなかったみたいで、まあ関東では宮川泰というバラエティのテーマ曲の大家がいてるから仕方ない。
 キダ・タローさんのコメントで「日立の樹の曲はあれ以外ないというくらい歌詞とメロディーがぴったり合っていて脱帽した」というのを目にしたけれど、これ以上のほめ言葉はなかろう。コマソンではサントリー「人類みな兄弟」やブリジストン「どこまでも行こう」など、コマソンをこえた名曲が忘れられん。
 流行歌の作曲は意外に少ない。これはキダ・タローさんとも通じるところがある。コマソン、アニソンと大人から子供まで幅広い層の耳になじまなあかんジャンルの作曲家として、小林亜星さんやキダ・タローさんをこえる存在はもう出てこんのやろう。昭和のテレビを語る上で忘れてはならん名作曲家やったと思う。
 謹んで哀悼の意を表します。

 今月の「たちよみの会」例会も緊急事態宣言未解除のため、休会といたします。来月こそ1時間でええからフランソアに腰を据えたいものです。

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