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サラリーマン球団社長 [読書全般]

 朝からアニメを見たりして過ごし、しばらく読書。昼食後、妻といっしょにテレビを動かしたりしながら一度外した3台目のHDDレコーダを接続し直す。外付けハードが見られるのを確認する。これでためていた映画などを見られる……のか?
 少し午睡し、アラームで4時30分ごろ起き、外出。今日は鼻ポンプの内科。ワクチンの1回目を打ったことや副反応の状況などを話す。薬は変わらず。
 帰宅してしばらく読書。それから五輪大会の野球決勝試合を見る。英語のテロップでは「ゴールドメダルマッチ」と書いてあった。そうか、五輪の決勝のことをそう呼ぶのですね。試合は僅差を守り抜いて日本代表が米国代表を下す。よかったですね。その中で、タイガースの岩崎投手が中継ぎで好投し、相手に向きかけた流れを断ち切ったのが何より嬉しい。梅野捕手も青柳投手も決勝では出番なし。とはいえ、この喜びを今度はタイガースで再現していたたけるんやないかと期待してますねん。あ、他のチームからも選手は出てますな。それがどうしたと、またもやわがままな虎党が寝言を言うてます。
 清武英利「サラリーマン球団社長」(文藝春秋)読了。プロ野球の「フロント」というのは、たいてい親会社からの出向。オーナーに逆らわず、現場との間を取り持つような社員が多い中で、タイガースの野崎勝義は阪神航空の社員として磨いてきた方法論を取り入れながらチームの改革をしながら、球界のドンであったジャイアンツのナベツネオーナーと対峙していく。カープに出向になった鈴木清明は、独立採算のため補強費に金をかけられない球団で、後に優勝監督となる緒方をFAからひきとめ、メジャーリーグで実績を残した黒田を呼び戻し、粘り強くチームを強化していく。著者はジャイアンツの球団代表で、ナベツネとの確執で球団を去った経験を持つもと新聞記者。それだけに球界の内情にはくわしく、生々しいエピソードが次から次へと描きだされていく。
 現在サンスポ電子版では本書でも「越後屋」の名で登場する記者が星野監督誕生の裏話を連載しているが、そこでは一スポーツ紙の記者が久万オーナーの使者として星野氏と交渉する様子を自ら書いている。そして、本書では野崎がスパーキー・アンダーソン監督招聘や仰木監督招聘に苦心している陰で、久万オーナーが星野招聘に動いているという描写がある。両方読みあわせると、トラ番記者の存在がフロントよりも強かったりする異常な事態が見えてくる。
 野崎は新しいシステムを導入したのに、スカウトたちにも岡田監督にも活用してもらえず、システムのオペレーターである吉村をファイターズに引き抜かれてしまうなど、改革をなし得ぬまま球団を去る。逆に鈴木はカープの三連覇を緒方監督とともに達成することになる。
 いわゆる暴露本ではなく、プロ野球の球団経営の難しさというものを、タイガースとカープを題材に描いたノンフィクション。ところどころにジャイアンツの球団代表である「私」が登場してしまうのはいたしかたない。自分も経験した素人による球団経営の難しさを、一つの物語として描いた、読み応えのある一冊。プロ野球ファンなら一度は読んでおいてもらいたい。

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