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新・平家物語(九) [読書全般]

 朝起きてすぐに昨夜録画したアニメ「スパイ×ファミリー」などを見る。「スパイ……」はロイドとフィアナが地下テニス大会に夫婦として出場してめちゃくちゃな相手と試合する話。これ、マンガやからできる表現やなあというところが随所にあって、むちゃむちゃ楽しかった。アーニャの出番が少なかったのはちと残念ではあるけれど、その分フィアナの妄想ぶりがぶっ飛んでいたんでよろし。
 なにしろ録画した数が多いのと、それに加えて「仮面ライダー」「ドンブラザーズ」も見たりしてるから、例によって午前中はテレビ漬け。昼食後は少し読書をしたりしてから、午睡。
 夕刻起床して、社説のダウンロードをしたり、本を読んだり。夕食後も読書の続き。スマホゲームは時間を区切ってちょびちょびと。明日から仕事で、火曜の定休日も事情で出勤せんならんので、なるべく早く寝たいところですね。
 吉川英治「新・平家物語(九)」(講談社吉川英治歴史時代文庫)読了。読了まで時間がかかったのは、相撲を見ている間は読書の時間が取られなんだのと、スマホのパズルゲームに時間を費やしてしもうたせいで、ここにきて飽きたとかだれたというわけではございません。本書の主人公はほとんど木曽義仲。ここでの義仲は思慮深い一面と豪放な一面を併せ持つ人物として描かれているけれど、とにかく酒と女に弱い。女武者の正室巴と側室葵がいるだけやなく、葵のもとで雑仕女をしている山吹を無理矢理手篭めにしたり、都では関白家の娘冬姫を恋慕したり。山吹は義仲を独占したく、葵に独矢を放つ恐ろしく嫉妬深い面を持つようになる。独矢で病に倒れてしまった葵に対し、それまでの寵愛が嘘のように義仲は見向きもしなくなる。そういう人間的な欠陥がマイナスに働き、策士である叔父の源行綱に出し抜かれ、骨肉の争いまで始まる。しかも後白河院は東国の頼朝をたよるため、義仲はますます怒り、ついに院を攻めるに至ることになる。一方平家は都落ちし、九州の配下を頼るが、落ち目になったためかつての配下たちに見捨てられる形になったが、四国に渡り屋島を本拠として勢いを盛り返す。ここらあたりの勢いがあちこちに行く中で、武士たちに囚われたりしながらも実は手の上で操ってしまう後白河院の存在感を作者はわずかな描写で読み手に印象づける。タイトルは「新・平家物語」やけれど、影の主人公は後白河院やないかと思う。院を敵にまわした義仲は、ついに滅びの道を歩むわけやけれど、それは次巻以降で。

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