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コミカライズ魂 [読書全般]

 今日は完全休養日。午前中から昼食後にかけて録画した番組をどんどん見ていく。先々週と先週の「舞いあがれ!」も一気に見てしまう。せっかくパイロットの資格をとったのに、亡き父の工場の仕事に専念する舞ちゃん。何やってんねんと思いながら見ていたら、父の悲願やった「飛行機の部品」の試作に成功して当面の目標を達成してしまい、何やら気が抜けた様子。そろそろ空に舞いあがってや、ほんま。と思うたら、お兄ちゃんが何やら不穏な様子。いつになったら舞いあがれることやら。
 午後はしばらく読書をしてから午睡。夕刻起きて社説のダウンロードをしてたら途中で寝落ち。午睡でもちゃんと寝られてへんのかな。
 夕食後、読書の続き。一気に読了してしまう。「新・平家物語」を読むのがしんどくなってきていた反動かな。明日からまた「新・平家」の続きを読もう。
 すがやみつる「コミカライズ魂 『仮面ライダー』に始まる児童マンガ史」(河出新書)読了。マンガの入り口が学習雑誌やったりした人もいてると思う。私はたぶん「よいこ」に載っていた幼児向けのマンガが入り口なんやろうと思う。いやまあその前に「テレビまんが」と呼ばれていた「鉄腕アトム」やら「おばけのQ太郎」、「トムとジェリー」などが原体験としてあるとは思うけれど。「三つ子の魂百まで」というが、60になってもテレビアニメを見続けているのはその原体験からか。
 で、児童向けの雑誌には、昔からテレビ放送中のアニメや特撮をマンガ化した作品がようけあり、もともとの原作マンガよりもそちらを先に読んでたという人もいてるんやないか。私の小学生時代、石森章太郎作品の児童向けマンガ化は「石森プロ」の若手たちが手掛けていた。その中でも特に名前をよく見たのが本書の著者のすがやみつるさん。私は土山よしきさんや細井雄二さんの絵のタッチの方が石森原作に近く、またうまかったんで、すがやさんが多用されているのが不思議でならなんだ。石森タッチからは程遠い泥臭さで、同じものなら土山さんや細井さんの作画で読みたかった。「6年の科学」に掲載されていた「アスガードセブン」という石森さん原案の学習マンガは、すがやみつるさんの作画やった。一つ下の妻は「5年の科学」で読んでおり、作画は別の人やったそうで、羨ましいという話をしたこともある。
 なんでそんなにすがやさんが重宝されたかというと、本書によるととにかく枚数をかけるということと、オリジナルなアイデアを盛りこんで面白くすることができたからという。アメコミを参考にした構図やら、後にテレビの「仮面ライダー」にアイデアを流用されたくらいのオリジナリティがあったんやそうな。ただ、この時代、テレビ番組のマンガ化は駆け出しのマンガ家か一線から退いたベテランがするものと見られていて、著者もとにかく依頼があればすぐに受けて描き飛ばしており、自分が手がけた作品について忘れていたものも多かったという。ただ、そういったコミカライズ作品のおかげでマンガの楽しさを知った者も数多くいるやろう。ところが、マンガ史を語る上で、抜け落ちているのがこういったコミカライズ作品なんですね。そういう意味では著者の語る「自分史」は本流のマンガ史からこぼれかけているものをすくい上げる貴重なもの。当時のコミカライズ作品を楽しく読んでいた私もその時にはわからなんだことが数多く書かれており、非常に懐かしくも楽しく読めた。著作権の関係から復刊できないものもあるという。本書では石森系のものが中心になっているけれど、しのだひでおさんなど児童向けにカットなどを多数書いていた方のことについても知りたくなってきた。今後、そちらの研究も進むことを期待したい。

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