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「単純化」という病 [読書全般]

 今日も妻は朝から実家へ。HDDレコーダの残容量が危険水域に入ってきたので、半年分ほどたまっている「題名のない音楽会」を1ヶ月半分くらい見て残容量を確保。それから昨夜録画したアニメをひたすら見る。次々と最終回で、来週の土曜はかなりゆったりとなりそう。
 残容量を確保したとはいえ、このデッキは勝手に高画質で録画をするので油断ならん。午睡はせず、リアルタイムでプロ野球中継を見る。今日はカンテレ。サブチャンネルを駆使して2時の試合開始から6時まで中継してくれる。もっとも試合はさくさく進み5時までに終わってしまう。タイガースは今日も打てず。同じ打てんのなら前川をどんどん起用して経験を積ませたらええのに。
 試合終了後、読書。シリーズの続きを読む前に箸休めのように新書を読む。
 夜、妻が帰宅し、夕食後も少し読書。午睡してへんのでうとうと。
 それにしてもタイガースは勝てんなあ。そやからというて泥縄式に新外国人を獲得しようとせんのはええことやとおもう。どうせ獲得するならマルテと再契約したらええんやないかと思うたりもするけれどね。
 郷原信郎「『単純化』という病 安倍政治が日本に残したもの」(朝日新書)読了。第二次安倍内閣以降の日本政治の問題点をあぶりだし、複雑に絡み合うた案件でも単純化し、「法令順守」と「多数決」で押し切る現在の自民党政府の手法に対して警鐘を鳴らす。著者は元検事で現在はコンプライアンスを中心とした問題を扱う弁護士。「森友学園」では安倍が国会で「事件に私や妻が関係していたら総理も議員も辞職する」と断言したせいで野党の矛先は事件に総理夫妻が関与していたかどうかという問題に単純化されてしまい、問題の土地払い下げや公文書改竄の理由追及ができなくなった。「加計学園」では安部と学園理事長の癒着に問題が単純化され、特区に関わる課題の解決ができなかった。「桜を見る会」では安倍総理が嘘の上に嘘を重ね、政治資金規正法違反での不起訴で事態がうやむやになった上に安倍の総理辞任で問題追及が中座してしもうた。そして安倍は銃撃事件でなくなり、問題は自民党をむしばむ統一教会に移ったにもかかわらず、菅、岸田両内閣は「多数決」で手順を踏まずに次々と軍備増強などを決めてしまい、安倍政治の手法を継承していることなどが時系列に即して丁寧に説明されている。安倍政治がもたらした「単純化」という手法がこのまま続くことにより、日本の民主主義が危機に陥るという著者の主張は至極まっとうなことで、この手法で二極に分断化された状況に対し、私もまた危機感を抱いている。現在の政治状況の問題点をはっきりと知りたい方にお薦め。

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