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メグレと若い女の死 [読書全般]

 今日は出勤日。午前中のみ、水曜日の時間割。休み明けなもんやから、月曜やら火曜やら水曜やらわからんややこしい日となった。授業は一コマ。そのあとは夏休みの課題をネット上にアップしたり、事務作業に専念したり。
 午後から社会科の職員室のエアコンが切れたため、かなり暑い中での仕事ととなって、きつかった。明日の仕事の準備などをしてから、定時に退散。
 帰宅後、すぐに録画した大相撲名古屋場所10日目を見る。錦木と北勝富士が1敗を守る。豊昇龍はがちがちになって体が動かず、琴ノ若に圧倒されて2敗に。大栄翔と遠藤が2敗を守り、若元春は3敗に後退。3人同時大関というのはちょっと難しくなってきたな。今日の豊昇龍の緊張しているのを見たら、おそらく大栄翔だけ昇進、ということになるのかも。夕食後は録画したプロ野球フレッシュオールスターゲームを見る。打撃戦となり、ウエスタンリーグの選手が伸び伸びと打ちまくる。先制タイムリーヒットや中押しのタイムリーヒットを放ったタイガースの森下選手がMVPに輝く。過去、この試合でのMVPには後に一軍やメジャーのスターとして活躍する選手が名を連ねていて、森下がそれに続くことができるか楽しみ。
 ジョルジュ・シムノン/平岡敦・訳「メグレと若い女の死」(ハヤカワミステリ文庫)読了。フランスを代表する名警視メグレのシリーズが、実は日本ではほとんど入手しにくなっていて、かつては河出書房から全集が出たりしていたのに、名著の新訳ブームが来ている現在でもなかなか再刊されてへん。と思うたら、本国での映画化を機にやっと映画化された一編が新訳で登場した。メグレはひらめきで犯人を特定するわけでもないし、アリバイ崩しのためにこつこつと証拠を集めるというわけでもない。本書では、広場で発見されたイヴニングドレスを身にまとった女性の死体から、その身元を特定し、なぜ彼女がそのようなドレスを着ていたのか、生前、どのような生活を送っていたのかなどを数多くの人々の証言をもとに再構築し、そこから犯人の正体を割り出していく。まさに独自のミステリというほかない。気になったのは、ロニョンという刑事の存在。彼はメグレの先を行って証言を集めるだけで、結局何もできないまま終わってしまう。おそらくシリーズを最初から読んでいたらこの刑事の存在の意味もわかるんやろうけれど、この1冊だけでは何のために登場しているのか全くわからん。これを機に、全集の復刊とはいかなくとも、もう少し新訳で出してもらいたいものだ。クリスティは文庫で全集が出ているし、クィーンも代表作が続々と新訳で複数の文庫から出ている。それに比べたら、シムノンはかなり不遇やないかと思う。派手なトリックも劇的な幕切れもないどちらかというと地味な展開やから、日本ではファンは少ないのかな。それにしてもこの1冊だけとはもったいないと思うけれど、如何。

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