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卒業生には向かない真実 [読書全般]

 一日中なんだか眠い。朝も、目覚めてすぐ新聞を読んだあと少しうたた寝。ただ、スポーツ中継の関係で深夜アニメがほとんど曜日変更になったりしたため録画された本数が少なく、午前中は深夜アニメと「仮面ライダーギーツ」最終回や「キングオージャー」のほか、「題名のない音楽会」のたまっている分を少し見たりしてから昼食。食後、読書をしてから午睡。
 夕刻、録画したデーゲーム中継を見る。BS日テレで試合開始から終了まで。残念ながら連勝はストップ。ナイターでカープが引き分けたため、マジックナンバーは21のまま変わらず。
 夕食後、次の本に取りかかったけれど寝落ち。明日から仕事やけれど大丈夫かしらん。
 ホリー・ジャクソン/服部京子・訳「卒業生には向かない真実」(創元推理文庫)読了。三部作の完結編。主人公のピップは第1作「自由研究には向かない殺人」で薬物を使うて連続レイプをした男が無罪になってしまったことを受け、ポッドキャストで犯人として糾弾した犯人から名誉棄損で訴えられることに。示談を断った彼女は、連続ストーカー殺人事件の真犯人と思われる謎の人物につけ狙われる。恋人のラヴィとともに推理を進め、ストーカー殺人犯の正体を突き止めた時、彼女の前にその犯人が現れて……という展開。警察のたび重なる誤認から警察の力を一切信じられなくなった主人公が、自力で忍び寄る影と対峙していくんやけれど、第1作にあった明朗な感じは、示談の条件の屈辱や、ストーカーからのプレッシャーなどでつき崩され、読み手には想像できないような行動を彼女に取らせる。その重苦しさで、何度も読み進める手が止まった。多感なティーンエイジャーが複数の殺人事件に首をつっこんでたら、まあおかしくもなりますよ、なんて言葉では片づけられん。ネタバレになるので、その急展開についてここでは書かれへんけれど、主人公はよくまあ自殺したりせなんだことよと思うくらい。むろん、彼女に協力してくれた恋人や親友たちのおかげではあるんやけれど。第1作のような青春ミステリを読みたい方や人間の持つ影の部分をつきつけられるのが嫌な方は、第2作「優等生は探偵に向かない」で読むのを止めておいた方がいいですよ、とさえ言いたくなる。むろん。この重たい話を最後まで書き切った作者の技量はすごいもの。ミステリ小説として以上に、青年期の心理を描くヤングアダルト小説の傑作としてお薦めしたい。それだけに、ラストはもう少しスカッとわかりやすい書き方があったんやないかと。そこがちょっと残念。

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