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酒見賢一の死 [追悼]

 今日は定休日。いつものように午前中はテレビの前に。午後は午睡したあと大相撲九州場所を録画で見る。豊昇龍、琴ノ若、熱海富士、一山本が勝ちっ放し。関脇同士で勝ちっ放しの琴ノ若と大栄翔をこんな序盤の、しかも平日にあてるかなあ。もったいない。豊昇龍は豪ノ山と立ち合いが合わず。豪ノ山が右手をついていつでも立てる構えなのに対して、豊昇龍は全く動けずずっとにらみ合い。豪ノ山もそれを嫌わず受けて立つ構えを崩さないのでなかなか立てない。最終的には豪ノ山が待ったをして、仕切り直し。今度はほとんど手を突かないまま突っかけて行司待った。三度目の立ち合いもやりにくそうに立ち合い、豊昇龍は一気に押されるが、持ち直して反撃し、なんとか勝ったけれど、ほんまにやりにくそうやった。師匠の立浪親方が向正面のテレビ解説に入っていてアナウンサーに「どうして手を突かないんでしょう」と問われ、苦笑しながら「どうしてなんでしょう。わかりませんねえ」と言うてはった。こういう時、正面解説が北の富士さんやったらどういうたはるやろうと思う。早く復帰してほしいなあ。
 夕食後、寝床で読書していたらまた寝落ち。そんなに疲れることをしていたわけやないけれど、相撲を三段目の土俵からずっと見ていたら、それだけで疲れるのかもしれんなあ。
 作家の酒見賢一さんの訃報に接する。享年59。死因は呼吸不全。なんと、私の一つ下というだけやないですか。早すぎる、ほんま。特に歴史小説の書き手は年を経るほど味わいが出てくると思うので、こんなに早く逝ってしまわれたらもったいないとしか言いようがない。
 ファンタジーノベル大賞の第1回受賞作が「後宮小説」やなかったら、どうなっていたやろうと思う。あれだけ完成度の高く面白い小説が最初に受賞したということで、新人賞としてのファンタジーノベル大賞の格が上がったというのは間違いない。さらに映画化もされた「墨攻」、これを読んだあとは誰も孔子を主人公にした小説なんか書かれへんのやないかというくらい面白かった「陋巷に在り」……。孔子に関しては最近宮城谷昌光さんが「孔丘」というタイトルのものを出してはるけれど、これくらいの大家やないともう孔子を主人公にはでけんのやろうとか、勝手に思うております。
 最近の「諸葛孔明」シリーズでは従来のスーパー孔明を反転させた新しい孔明像を描き出していたし、まだまだ中国を舞台にした歴史小説ではどんな手を繰り出してくるかわからん凄さがあった。
 孔子と諸葛孔明以外にもまだまだ書きたい人物がいたに違いない。どういう状況での死去かはわからんので憶測でしかないけれど、読者の私たち以上に無念やなかったか。歴史小説に新しい可能性をどんどん開いていった作家だけに、この早い訃報は残念でならんのですよ。
 謹んで哀悼の意を表します。

 11月19日は「たちよみの会」例会の予定です。新型コロナウィルス感染症だけでなくインフルエンザも流行中につき、今月も13:00~15:00の短縮バージョンで行います。ご参加お待ちしています。

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