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福家警部補の考察 [読書全般]

 今日は月例の京都の医者行き。午前中、テレビを友とし、昼前に外出。阪急の快速特急“雅洛”で上洛。年末とあってかなり混んでいた。帰路、母の入っている施設を訪問。おそらく年内最後の面会やろう。しっかりと手を握ったりして10分間の面会を終える。阪急の特急で帰阪。
 帰宅後、車中で読んでいた本を最後まで読んでしまい、少し午睡。夕刻、スマホをいじり社説のダウンロードなどをしてから夕食。食後も寝床で読書。寝落ちはせずにすんだ。
 大倉崇裕「福家警部補の考察」(創元推理文庫)読了。倒叙ミステリシリーズの最新刊の文庫化。短編4本を収録。「是枝哲の敗北」は愛人を殺害した皮膚科医、「上品な魔女」は夫を事故に見せかけて殺害した妻、「安息の場所」は強請屋を殺害したバーテンダー、「東京駅発6時00分のぞみ1号博多行き」は自殺した恋人の復讐をする証券マンが登場。これまでのシリーズ同様、いずれも趣向を凝らしたトリックで楽しめる。特に「上品な魔女」の犯人の人物造型は特筆もの。夫が屋根から落下する音を聞きながらパスタを平然と茹でる姿など背筋が寒くなる。「東京発――」は福家警部補が新幹線のぞみに乗って京都に行く車両の中で、部下の二岡との電話のやりとりとネットで配信されているニュースから犯人を特定するというこれまでにない趣向。作者の技巧が1作ごとに優れたものになっているのがわかる。残念ながら、次巻はまだ単行本にもまとまってへんから、文庫で福家警部補の新しい活躍を楽しめるのはかなり先になりそう。作者にも事情があるんやろうけれど、倒叙ミステリが好きな私としては、がんばってペースをあげて出してもらいたいものです。

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