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眩(くらら) [読書全般]

 大相撲小言場所「九州場所を振り返って~霧島が大関の格を示す優勝~」 を更新しました。

 今日も冬らしい気候。暖房を入れないと特に朝は寒い。午前中はひたすら録画した番組を見る。HDDレコーダの残容量確保のため、少しばかりたまってきている「題名のない音楽会」を見ては削除。昼食後、テレビ疲れで午睡。夕刻目覚めて社説のダウンロードなどをしたあと、大相撲九州場所千秋楽を見る。詳細はここ に書いた通り。条件付きの三賞なんてやめてしまえ、という思いを一層強くした場所。オールドファンの繰り言かもしれんけれど、昔は「条件付き」などなかったし、三賞には各賞に一人ずつという原則に沿った選考がなされてきた。一度三賞制定の原点に返っていただきたいと願うのみ。
 相撲を見たあと、夕食。食後は読書。あすから仕事が忙しくなるので、残業は当然という感じになりそう。寒いのは嫌やなあ。
 朝井まかて「眩(くらら)」(新潮文庫)読了。主人公は葛飾北斎の娘、栄。幼少時から筆を持ち、家事よりも画業が優先するようになり、ついには葛飾応為の号で肉筆浮世絵の傑作をものするようになった。文庫カバーには代表作の「吉原格子先之図」が使用されているが、本文の各章題にも北斎や応為の作品名を配している。創作者としての女性の生き方は作者と重なるところがあるのかもしれない。父の門下だった男との情愛や、うまくいかなかった結婚、「普通の女性」になってほしがる母との確執、親を失った甥との葛藤など、主人公の一生が勢いのある、しかし精緻な文章で綴られていく。特に創作者としての苦悩などは読み手にその苦しさと喜びが強く伝わってきて、それだけでも読む価値がある。傑作です。

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