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桜ほうさら [読書全般]

 今日は定休日。午前中はずっとテレビの前にいる。2ヶ月ほどためていた「東京リベンジャーズ」を最終回まで一気に見てしまう。巷間で話題になっていた「しょぼい結末」とはこれやったんか、と確認。ストーリー的にはとっくに破綻していたけれど、ダメ押しみたいにむりやり決着をつけたために主人公のタケミチがここまでさんざん苦労してやり直してきたことの意味までなくなってしもうている。ある意味すごい結末でしたね。
 昼食後、2時間ほど午睡し、買い物に出る。郵便局で年賀はがきを買い、駅前の書店で妻の「月刊フラワーズ」を買い、コンビニに立ち寄ったりしてから帰宅。妻はその間に日帰り帰省。返ってくるまでスマホをいじったり本を読んだりして過ごす。妻が帰宅して夕食を取り、また読書。読了後、次の本を読み始めてたら寝落ち。明日は年賀状のデザインを完成させて新しいプリンタで印刷することにしよう。
 宮部みゆき「桜ほうさら 上・下」(PHP文芸文庫)読了。実は宮部みゆきさんの時代小説を読むのはこれが初めて。上総の国の小藩で父が収賄の疑いをかけられ、身に覚えのない父は切腹し、主人公笙之介の兄によって介錯される。お家取りつぶしにあったため、笙之介は江戸詰家老の好意で江戸深川の長屋で貸本屋の写本をしながら父を陥れた偽文書を書いた偽筆の達人を探し、父の恨みを晴らそうとする。事情があって外に出ない少女、和香との交流、貸本屋の主人や長屋の人たちとの人情あふれる生活に慣れたころ、偽筆の犯人が笙之介の前に現れ、父の切腹の真相が明らかになっていく……という話。情感で敷いた伏線が下巻の最終話で一気に回収されていくところなど、ミステリの名手である作者の面目躍如。親子の絆、兄弟の確執など笙之介の知らぬところで他の人々がすべてわかった上で動き、実は笙之介は問題解決のためのコマの一つにすぎなかったというところなど、読んでいてうならされるところが多く、今後、宮部時代小説にはまりそうな予感がしている。10年ほど前にNHKBSでドラマ化されていたことも知らずに読んだ。そちらも再放送される機会があれば録画して見てみたいものです。笙之介を想う和香の心情が救いになっているところなども後味の悪さを中和させたりしていて、そこらあたりの描写のうまさにも官服した次第。まだまだ読みたい本が増えていくなあ。困ったことです。

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