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寄宿学校の天才探偵2 [読書全般]

 今日で1月も終わり。授業もあと1週間ほどで終わる。いろいろミスをしてけっこうきつい1年やったけれどあともう少し。終わりよければすべてよし、という具合にいかんものかな。まあそうなるように最後の力を振り絞りましょう。
 今日は空き時間は考査関係の作業と授業準備。明日はインターンシップの生徒の実習発表会があるので、その準備。その間に冊子のプリントアウト。1日落ち着かん日でありました。
 定時より少し遅れて退出。帰宅してしばらくはスマホをいじったりして遊ぶ。夕食後は読書。少し読んでは間があいてという感じで読んだので読み切るまで時間がかなりかかってしもうた。仕事が一段落したら、もう少し読書ペースを上げていきたいものです。
 モーリーン・ジョンソン/谷泰子・訳「寄宿学校の天才探偵2 エリンガム最後のメッセージ」(創元推理文庫)読了。前巻では過去に学園で起きた事件を解決しようとしたスティヴィの同級生が亡くなり、犯人とおぼしき友人が行方不明になるところで描かれた。本書では両親によって学園から引き離されたスティヴィに、学園に戻すかわりに息子のそばにいてやってくれと権力欲の塊である政治家のエドワード・キングがもちかけ、その条件をのんだスティヴィが学園に帰るところから始まる。息子のデヴィッドはスティヴィに好意を抱いているが、父親のことは嫌悪している。キングとの取引がばれないようにと嘘をつきとおすことへの葛藤、過去の事件の真相解明、スティヴィを利用しようとする事件の研究家との駆け引きなどが本書では徹底的に描かれる。そして失踪した同級生が発見され……。
 二重の謎解きに加えて、思春期の少年少女の揺れる心情をていねいに描く代わりに、ストーリー展開にはスピード感がなく、しかも過去の事件の真相はほぼ解明されたが、友人の死についての謎は深まるばかり。一気に読んでしまうことがでけなんだのは、そういった面倒な描写が延々と続いたからともいえるけれど、学園で過ごす一般社会には受け入れられにくい癖のある生徒たちを描くことが作者の最大のテーマであるとしたら、そこをじっくりと読みこむべき、なんやろう。邦題の「寄宿学校の天才探偵」からはなんとなしに軽さが感じられるんやけれど、本書に登場する生徒たちの抱えるものは重く、苦しい。甘酸っぱい恋心も、大人に利用されたりすることで重荷になってしまう。第3巻は完結編。主人公たちはどのようにこの重荷を下ろすのか、事件の解決後、どのような変化が彼女たちにもたらされるのか。そこに真摯に向き合わんとあかん、ちょっときつい話であります。

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