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地道に学べ [新聞]

 今日も完全休養日。録画した深夜アニメと「仮面ライダーリバイス」「ゼンカイジャー」などを見てから昼食。食後は午睡。夕刻起きてきてスマホをいじったりしてから、夕食後はじっくり読書。
 パソコンを立ち上げて、毎日行っている、新聞サイトの社説読み比べなど。産経新聞の社説(主張)が興味深かった。見出しは“共通テスト不正 ネット頼らず地道に学べ”というもので、先日発覚した共通テストでスマホを使うて家庭教師に登録していた大学生に問題を解いてもらおうとしていた女子学生について論じている。おそらく論説委員は私と同世代か少し下の知識偏重型試験を受けてきた世代やろう。結論は“卑怯な手段を考える暇があるなら真面目に勉強してもらいたい。地道な努力が勝利への近道だ”となっている。
 学校現場では、生徒の学力評価に、「知識や技能」「思考と判断」「興味と関心」というような分類を明確にし、それをABCの三段階評価で通知表に示せるように、ということが行われている。
 生徒たちはスマホを使いこなし、いろいろな使い方を駆使している。
 そういう様子を見ていたら、産経新聞の論説委員の考え方が非常に古臭いもののように思えてくる。提言するなら、地道に学べということよりも、スマホ世代に対応した新しい学力観に基づく新しい試験のあり方やないかなあ。スマホを使うてもかまいませんよ。今はそういう便利な道具を手足のように使えるんやから、そうしたらよろしい。知識を問うのではなく技能をはかるような試験や、思考力を試すような問題を出し、スマホで調べ物をしている間に試験の時間が終わってしまうくらいの短い時間に試験時間を設定するとか。やりようはなんぼでもあると思う。
 新聞というのは「新しいことを記した紙」なんやから、論説も古臭い根性論みたいなものやなく、時代を読みとって新しい社会のあり方を提言せんならんのやなかろうか。いくら産経新聞が「保守派」を標榜する新聞やからというて、時代の波から置いていかれるような提言をしていたんでは「新聞」の名がすたるというもんやないかと思うが、如何。

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山岸真

28日朝日の天声人語もこの件について、インターネットとアウトソーシングという変な切り口からはじまったままごり押しした感が強かったです。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S15186685.html?unlock=1#continuehere
「別のコストも省こうとしたのだろう。試験に備え、英語の語彙(ごい)を増やすなどの労力である」「文化人類学者デビッド・グレーバーは科学技術が進むにつれて無意味な仕事が増えていると論じ、「ブルシット・ジョブ(どうでもいい仕事)」と名付けた。その一つが「誰かに仕事を割り振るだけの仕事」である。今回の行為はそんな仕事のまね事のようにも思える」「デジタルがおかしな知恵を招きがちなことだけは心にとめておきたい」
by 山岸真 (2022-01-31 01:40) 

雫石鉄也

このニュースに接して、筒井さんの「俗物図鑑」を思い出しました。あれに「カンニング評論家」が出てきます。
たいへんな準備と労力を使ってカンニングする評論家に
「そんなことするのなら地道に勉強すればいい」ということに対して「カンニングすることそのものが楽しい」という返答でしたね。くだんの女子大生はどうか判りませんが。
by 雫石鉄也 (2022-01-31 09:18) 

t-kita

 朝日の論説委員の切り口はいかにも難しいことを私は知ってます的なものが多いのですが、この「天声人語」はそのとんちんかんさが出た例かもしれませんね。スマホを使ったカンニングが「どうでもいい仕事」の真似ごととか、わざわざ曲解して自分は物知りだということを誇ってるように思えますね。
 くだんの大学生は別にカンニングを楽しんでいたわけでなく、大阪から東京へ脱出したいという一念が引き起こしたものやないかと思います。カンニングの是非を問うなら、それはやはり非であることには違いないのですから、そんなことよりも私はなぜ彼女がそうまでして東京の大学に行きたかったのか、その理由を知りたいですね。
by t-kita (2022-02-01 00:29) 

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