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鎌田実の死 [追悼]

 今日も登場通りの時間帯に起床。昨夜録画した深夜アニメを見たり、ずっと楽しみに置いておいたドラマ「雲霧仁左衛門2」の最終回を見たり。テレビを見るのは疲れたので、午前中は読書。昼食後、例によって午睡。夕刻、起きてきてパソコンを使うたり、本を読んだり。追っかけ再生でプロ野球中継を見る。完封負け。先制されたらもう反発できないのはソラーテが加入しても変わらず。サンテレビは珍しく放送時間内で中継終了。昨日がサンテレビで今日がカンテレやったらちょうどよかったのになんて、勝手なことを言うてます。
 夜はニュースサイト巡回。元阪神タイガース、近鉄バファローズ内野手の鎌田実さんの訃報 に接する。享年80。癌のため療養中やったという。
 私は鎌田さんの現役の最後の方をテレビでたぶん見てるはずやけれど、記憶にない。サンテレビの解説者としての鎌田さんという印象が強い。現役時代は守備の名手としてならす。1960年代にデトロイトタイガースのキャンプに参加してバックトスを習得し、二塁鎌田、遊撃吉田、三塁三宅の鉄壁の内野陣を完成させたという。村山監督とはそりが合わず、バファローズに移籍して、知将三原監督のもとで二塁を守るけれど、バックトスを封印させられたという。鎌田さんの守備に当時のバファローズのショート安井選手がついていかれへんでぽろぽろこぼしたかららしい。そのバファローズ時代、三塁守備に入っていて二塁にバックトスしてアウトにしたとか。近藤唯之さんは「プロ野球史上唯一の例」と書いてはる。以上、出典は近藤唯之「阪神サムライ物語」より。山藤章二さんは「難しい球をやすやすとアウトにし、真正面の球をエラーする変な天才」と評した(出典は「タイガースファンブック」)。
 ずっとサンテレビの解説を一人で担当していた後藤さんが1978年に監督に就任したため、空席を埋めるように鎌田さんが解説者として起用された。そのシャープな語り口は後藤さんとは違うて非常に新鮮やった。当時のプロ野球解説というと、ABCは根本陸夫さん、NHKは鶴岡一人さん、TBS系では水原茂さんと戦前戦後の球史を彩った人たちばかり。水原さんの解説なんかホームランが出たら「立派ですね」の一点張りやったなあ。そんな中で理論的で歯に衣着せない鎌田さんの解説は新鮮やった。
 そのうちサンテレビの解説者も代替わりして工藤一彦さんや中田良弘さんといった人たちが登場すると、後藤さんと鎌田さんは解説を引退していくようになる。鎌田さんはアマ野球の指導者になり、解説席に座ることはなくなり、寂しい思いをしたものやけれど、高校生くらいで野球経験のない私は、鎌田さんの特に守備に対する鋭い視点にいろんなことを学ばせてもろうたと思う。鎌田さんの解説を聞いていたら、ときおり関東のラジオがネットされた時に聞く廣岡達郎さんの解説も甘口に感じられるくらいやった。
 若き多感なタイガースファンに、野球という競技の厳しさを解説という立場で教えてくれはった。何とも懐かしい思いでいっぱいです。
 謹んで哀悼の意を表します。

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