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震える岩 [読書全般]

 今日で連休も終わり。朝からアニメ「薬屋のひとりごと」や「青の祓魔師」などを見、昼食後は少し読書をしてから午睡。夕刻起きて、社説のダウンロードなど。夕食後、知人に贈るものはどんなものがいいかをネットで探したりしてから、また読書。菓子類は一度食べてみんと人に勧められん。とはいえ贈答用のものは試食するにしても高いからネット通販でいきなり買うのは怖い。ただ、私はそういった菓子についてはけっこう勘が働く方なので、まあよさそうだというものの目星はついた。
 さて、明日からはちょっとばかり忙しい日々が続く。体調管理に気をつけねば。
 宮部みゆき「震える岩 霊験お初捕物控」(講談社文庫)読了。お初は人に見えないものが見えてしまう力を持っている少女。そのため、奉行からも依頼を受けることまである。兄は岡っ引きの六蔵。そこに奉行から紹介された与力見習いの古沢右京之介が加わり、生き返った死人の怪事を扱うことになる。さらに、子どもが連続して殺される事件、武家屋敷の庭石が鳴動する事件などが続けに起こる。お初が生き返った死人にとりついたものを見たことから事件は100年前の赤穂浪士に関わってくることがわかり……という話。
 お初の自分がもつ異能に対してごく自然に受け止める人物造形に救われている。そうでなかったら、この物語はただただ陰惨なものになっていただろう。また、右京之介が最初は頼りないけれど、事件を解決する推理力を見せ始めるところからだんだんしっかりしていくのも読みどころ。そして赤穂浪士の討ち入りに対する推理など、作者の目の付けどころの面白さにも注目したい。シリーズは本書を含めて2冊だけのようだが、本所深川を舞台としているだけに、他のシリーズにもゲスト出演させてほしい顔ぶれである。オカルトと時代劇とミステリのブレンドのさせ方が非常に絶妙。次巻も楽しみに読もうと思う。

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