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ささやかな夢 [日常生活]

 教員採用試験に合格してはや15年。ささやかな夢が、今日かなった。
 今日は勤務校の障害児学級担当者の飲み会をした。教員だけではなく、サポーターというボランティアで課外活動の支援をしてくれている人たちにも声をかける。教育委員会から薄謝は出るけれど、交通費も出えへんし、そんな中でみんなようがんばってくれている。そんな人たちの慰労会でもある。
 そのサポーターのメンバーに、私が担任をしていたクラスの卒業生の一人がいてる。この人ならと見込んでお願いしたら、快諾してくれた。担任としては嬉しい限りではある。そして、彼女は今日の飲み会にも来てくれた。
 教員になって15年、講師時代も含めると19年。教え子とともに飲むのは、実は今日が初めてなんですよね。私は自分の恩師と卒業以来何度も飲みに行き、恩師が嬉しそうにしている姿をずっと見てきた。そして、自分も教え子とこんな感じで飲めたらなあと思うたりしていた。
 ところが、初任から9年間は養護学校で、教え子とそんな感じで飲んだりする機会はまったくなかった。現任校で3年の担任を持ったとき、卒業後に酒を酌み交わせるような担任になりたいなあなんて、ちらりと思うたりしたのですね。そして、そんなささやかな夢が、今日かなった。なんか嬉しくて、生中ジョッキを何杯もおかわりした。
 こういう機会はこれからもあるやろう。それでも、初めてそんな機会をもてたのが、嬉しかった。次は彼女だけやなく、ほかの教え子たちともこうやって大人として付き合いたいな。

 明日は「ゆらむぼ」さんを偲ぶ会。京都のクラシックファンが集っていた店「ショパン」で昔の常連客が集まって飲む。へべのれけれけになるまで飲んで、早世した友を供養したい。
 というわけで、明日は日記をお休みします。次回更新は日曜深夜の予定です。


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三沢郷の死 [追悼]

 作曲家三沢郷さんの訃報に接する。享年79。
 訃報では「デビルマン」「エースをねらえ」の主題歌の作曲者という紹介がされていた。調べると、「ミクロイドS」「サインはV」「ジャングル黒べえ」などの主題歌も作ったはる。
 いや、どれも傑作やないですか。力強さと優美さを兼ね備えたメロディラインに、自然に盛り上がっていく曲の流れ。とはいえ、ネット上で調べてもこれらのドラマやアニメ数作しか作品名があがってこないんですね。どうやって生活してはったのか。現在やと復刻CDやカラオケ、ipod用のダウンロードなんかで印税がかなり入ってるんやないかと推測できるけれど。
 一時代を築いたというわけでもないし、大量の曲を残しているわけでもない。そやけど、残された曲はいずれも多くの人の心に残っている。
 そういうものに私もなりたい。
 謹んで哀悼の意を表します。


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球児と浩治 [プロ野球]

 「週刊ベースボール」今週号で、五輪予選代表選手としてタイガースの藤川球児投手とジャイアンツの上原浩治投手が対談しているのが掲載されていた。
 タイガースファンとしては複雑な気持ちなんですよね。地元出身でタイガース入り確実といわれていたのに何に目がくらんだのか土壇場でジャイアンツを逆指名した男と、我らが守護神火の玉ストッパーの藤川が、こともあろうに談笑しているんやで。
 球児、そんなやつと仲ようならんでええから、と声をかけたくなってしもうた。オリンピックとかWBCとかが何で好きになられへんのかわかったぞ。ふだんは敵味方に分かれて真剣勝負をしている選手が同じユニフォームを着て仲良くしているのを見るのが嫌やったんやな。
 私生活で仲がよいのはかまわん。そんなんは見せられることがないから。そやけど、代表チームとなると嫌でも眼に入ってくる。見たくもない姿が。
 私としては早いとこ予選が終わって、こういう場面を見んですむようになってほしいと願うばかりであります。
見んですむようになってほしいと願うばかりであります。


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ベストSF投票 [SF]

 「SFが読みたい」のベスト投票の締め切りがきたのに、なかなか送らなんだら、督促のメールがきた。
 この日記をお読みの方ならわかるとおり、とにかく本を読んどらん。アニメばっかり見ている。ここ数年そんなんが続いている。すべては悪魔の機械HDDレコーダーのせいや。
 というわけで、今年のベスト投票もアニメばっかり5本並べました。もっとも、投票内容には自信がある。1週間で30本くらいは見ているわけで、その中から優れたものをちゃんと選んだんですからね。
 難点は、私の投票が年間ベストSFの全体の結果になんら影響を及ぼさないことでありまして、逆にいうと小説ばっかり選んでないでテレビアニメも混ぜようよみなさんと思わず言いたくなるのでありました。
 それならまずおまえが小説を読めと反論されたら、「ごめんなさい」というほかないんやけどね。


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ミスタータイガースになれなかった男 [プロ野球]

 プロ野球阪神タイガース濱中治外野手のオリックスバファローズ移籍が発表された。タイガースからは濱中のほか吉野誠投手がバファローズに、バファローズからは平野恵一内野手と阿部健太投手がタイガースに移籍する。
 思えば濱中は「万年ミスタータイガース候補」やった。野村監督は「濱中は天才や。ストレートのタイミングで待ってても、変化球を打てる」と絶賛した。田淵コーチは「うねり打法」なるものを伝授し、国産大砲として成長させようとした。ファンも「将来の四番」の成長を楽しみにしていた。まだレギュラーにもなってへんのにヒッティングマーチが作られ、打席に入ると「はまなかーはまなかー、ここまーでとーどかせろ」という歌声が甲子園に響いた。
 そやけど、濱中は期待を裏切った。守備のセンスがないというのか、ジャンピングキャッチを試みて右手をグラウンドに突いて故障し、やっと復帰したと思うたら、走塁のセンスがないのか一塁走者となった時に相手投手の牽制球に合わせて手から帰塁して肩を負傷。2005年のシーズンは、交流戦で守備につかなんでもええDHがあったおかげで一軍復帰できたけれど、守備についたら外野に打球が転がるたびに「また肩をいわさへんか」とびくびくしながら見ていたもんです。
 やっとその実力が開花したと思わせたのが昨年の4月。ホームランを量産し、月間MVPに輝いた。ところが5月にはいると一気に不振に陥り、ついにスタメン落ち。二代目のヒッティングマーチでは「ふしちょうがまいおりーたら」なんて歌われてたけど、あれは歌詞がいかんね。不死鳥も羽ばたいてくれんと。舞い降りたら羽を休めてしまうやないですか。「はまなーかはまなーか、おれたーちをみちびけー」って、どこに導いてくれたもんやら。申し訳ないけど、現在のヒッティングマーチには日本語のセンスが疑われるものが多く、歌っていてもあまり乗れんな。おっと話がそれた。
 というわけで、故障ばかりして持ち前の打撃センスも生かされず、今季はついに低位置を林や桜井に奪われ代打に甘んじるようになってしもうた。本来スタメン出場して多くの打席に立つことで持ち味が出るタイプの選手だけに、代打では結果を出せなんだのは道理。「ミスタータイガースになり損ねた男」は戦力としては少々浮いた存在になりつつあったというのが、冷たいようやけれど私の見方ですね。
 それだけに、DH制度のあるパ・リーグの各チームは濱中を狙っていたみたいですな。特にバファローズは清原引退後の和製大砲が欲しかっただけに、狙い通りということになるやろう。
 私は濱中がもっともっと甲子園で活躍するところを見たかった。高々と上がる打球は、田淵の放物線ほどの美しさはないもののこれぞホームランという軌道を描いてた。昨年甲子園のドラゴンズ戦で放った逆転ホームランの軌道は、まだ記憶に残っている。
 濱中ほど、次代の「ミスタータイガース」になることを期待された選手はいてなんだやろう。そやけど、そのプレッシャーが逆に大成をはばんだのかもしれん。濱ちゃん、バファローズでのびのびやって、ホームラン王になってや。
 交流戦でホームランを打ってタイガースが負けたとしても、私はうらまへんと思う。新天地で羽ばたけ不死鳥、濱中。


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演出の問題 [テレビ全般]

 大相撲小言場所「九州場所をふりかえって~白鵬連覇、魁皇踏みとどまる~」を新規更新しました。

 大河ドラマ「風林火山」もいよいよ大詰め。来週は超有名な川中島の戦いです。
 というても、私は毒食らわば皿までの心境で見ているだけで、どうも盛り上がりませんな。なんというか、出演者全員が全員、みな演技が一本調子で大根役者に見えてしまい、わくわくさせるものがないからなんですよ。
 役者はすごいところがそろえてあります。名前だけやなく、実力のある役者を並べてます。ところがですね、他の映画やドラマでものすごく味のある演技をしていた人たちが、雁首そろえて大仰な芝居をする。頷き方やとか、首の振り方やとか、みんないっしょですわ。
 これはそういう演出なんやろうね。重みのある演技を全員にやらせて「大河ドラマ」らしくしようということなんかな。昨年の「功名が辻」が、主演の2人をはじめとして、軽妙で個性的な演技が光っていたのとは正反対。去年の舘ひろし扮する織田信長なんか、あきらかにあっちの世界にいってる人みたいな感じでものすごくおもしろかった。
 きっと、「大河ドラマ」はかくあるべしという人たちが投書でもしたんやろう。というか、最近の「大河ドラマ」は隔年で個性的なのと一本調子なのとが作られている。1年は「大河ドラマ」かくあるべし用で作り、翌年は好き勝手していいということになってるんかな。
 今年の「風林火山」なんか、歴史公証がどうしたというレベルではないすごい設定(今川義元が桶狭間で信長に殺されたのは、山本勘介の心理的誘導があったからやて。架空戦記もびっくりの展開であります)があるのに、「新選組!」の時みたいに叩く人はいてへん。なんでかというと、1月の始めは非常におとなしく開始して、叩かれんようにしておいて、忙しい雑誌記者がドラマを見なくなる時期から大胆な展開にしてるからですね。
 もっとも、展開はトンデモ的大胆さを見せているというのに、それがちっともおもしろくない。それはもう雁首そろえて大層な演技をしているのに負けているんですな。つまりは演出のせいということやろうね。
 なんだかなあ。もったいないなあ。


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寝姿 [日常生活]

 昨日の晩の「探偵!ナイトスクープ」で、寝ている間に自分で服を脱いですっぽんぽんになるおっさんというのが出てきて、その娘さんが「父は自分が脱いだと認めず、母が脱がせたと言い張ります。父が脱いでいることを証明してほしい」という依頼をしてきていた。
 うーむ、前も同様の企画があったけれど(確か寝言がすごいという依頼やった)、寝姿を撮影されるというのは、どうにも恥ずかしいものですな。他人事やと思うから私もげらげら笑いながら見ていたけれど、もし私に娘がいて「うちの父は寝ながらM字開脚をしているのに、それを認めようとしません」てな投稿でもされてそれをビデオにおさめられたんではたまったもんやないもんなあ。いや実際、夏はタオルケットしかかけてないんでかなり複雑な動きをしている(らしい)。M字開脚は嘘やない。その体勢で目が覚めて、こわばった筋肉をほぐすようにして足を伸ばしたことは何度もある。
 妻は実に気持ちよさそうに眠るので、今でも寝顔を見ているとこっちまで幸せになるけれど、私の寝顔なんか人に見せたくないよなあ。
 むろん寝姿も。


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ネット葬儀 [日常生活]

 昨日の日記に書いた友人「ゆらむぼ」さんの葬儀が、今日、彼の郷里で行われた。遠いというたら遠いけれど、日帰りで行かれへんところでもない。彼のホームページで「ネット葬儀」に参列できると書かれていたので、申し訳ないけれど気持ちだけ参列させていただくことにした。
 さてその「ネット葬儀」なるものはいったいどんなもんやろうかと指定のサイトを開いてみると、それは葬儀屋さんのサイトやった。ネット葬儀に参列するボタンをクリックしたら、掲示板書き込みのような画面があらわれた。「ネット記帳」やそうです。
 名前や住所、メッセージなどを入力したら、リアルタイムで葬儀の様子が見られる画面に。ユーザーIDとパスワード(彼のホームページに記載されていた。もちろん彼が書いたわけやなく、彼の遺族ですけれど)を入力すると、祭壇の画像が表示される。静止画像で3秒ごとに自動更新され、そのせいでカメラが動いているときは床や壁だけ3秒見なあかんというようなこともあったりした。それでも雰囲気は伝わってきた。
 葬儀の様子を見終えて、最後に「ネット焼香」をする。ドアの画面をクリックしたら、祭壇のCG画像が。祭壇に飾られているのは彼の遺影。これにはぐっときてしもうた。ほんまに焼香しているような気分になる。香炉の絵をクリックしたら、煙が立ち昇る動画に。そして「一礼してください」という表示が。
 それにしても、すごいことを考えた人がいたもんやなあ。遠方のため葬儀に参列でけへん人でも、この形やと、参列したことにはなる。葬儀に参列したら、その人の死を実感できる。そして、その死を受け入れて、気持ちを切り替えられる。
 なんかすごい時代になってきた。「こんなのは葬式といわれん」と受け入れられん人もいてるやろうし、私もこれはあくまでも代用品という考えでいたい。リアルと擬似リアルの区別がつくうちは、まだ自分が生身の人間やという感覚はあるわけやからね。


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クラシックの友の死 [追悼]

 彼とは、15年ほど前に知り合うた。
 「ショパン」というクラシックファンの集まるスナックが京都に開店した。私は週末になるとせっせとそこに通った。常連ができ、顔見知りとなった私たちはCDを持ち寄って聞き比べをしたり、新譜や昔の名演奏について語り合ったり、ほんまに楽しい時間を過ごした。
 彼は指揮者の振り真似を得意にしていた。レパートリーも広かった。常連がたくさん集まった日には、ムラヴィンスキー指揮レニングラードフィルの「ルスランとリュドミラ」序曲をバックに次々と名指揮者のタクトを見せてくれた。フルトヴェングラー、トスカニーニ、クナッパーツブッシュ、カラヤン、バーンスタイン、クライバー、スゥィトナー、サヴァリッシュ、小澤、ショルティ……。
 彼がニフティのフォーラムで活躍していることも知った。インターネットではホームページを作って、さまざまなCDの評をアップしていた。ハンドルネームを「ゆらむぼ」というた。
 京都での職を辞して、故郷に帰ってからは、会うことが少なくなった。それでも彼の人柄を愛する仲間たちは、彼が京都に来るといっしょに「ショパン」に行った。
 関西フィルのコンサートに行って、観客から指揮者を選んで1曲振らせてくれるという企画で、彼は指揮台に立ち、タクトを振った。あの時の彼の楽しそうな表情は忘れはしない。
 今日の夕方、自宅に訃報が届いた。死因はクモ膜下出血やった。私が帰り道、自宅に電話したら、妻が言うた。「安全な場所にいる?」。訃報に接したときの私のショックを慮ってくれたのやった。帰宅して、彼のお兄さんに電話した。そして、昔のクラシックの友たちにメールを送って知らせた。
 ほっと一息ついたとき、腹の底から厚いものがこみ上げてきた。号泣。声を押し殺して、泣いた。彼は確か私と同い年やったはずやから、享年は45か。
 昔の友たちと集まり、彼を偲んで呑もうという話も出ている。その時は、あの頃のようムラヴィンスキーのCDをかけよう。そして、脳裏に彼の指揮芸を浮かべながら、呑もう。


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松鶴のDVDがほしい [演芸]

 こういうのはこんなブログに書くよりも「たのみコム」に書くほうがええのかと思うけれど、そろそろちゃんとした六代目笑福亭松鶴のDVDのシリーズをどこかから発売してほしい。
 桂米朝はEMIから全集ものが出ている。三代目春團治は最近BOXセットが出た。五代目文枝はセットこそないものの「平成紅梅亭」のDVDセットの中に一席は収録されている。物足りないけれどないよりまし。
 松鶴・米朝・文枝・春團治の4人を総称して「上方落語四天王」という。4人がそれぞれに自分のスタイルを確立して弟子を増やしたからこそ、上方落語は滅びずにすんだ。そのうち2人は代表的な演目がそろって見られるのに、あと2人はそうやないというのは、天満天神繁昌亭開館以降に落語ファンになった人がけっこういてる現在、ちょっと悲しいことやないかと思うんです。
 特に六代目は高座によって出来不出来が激しかった人やから、最上の形でDVDを発売できるかどうかはわからんけれども、それでもあの独特の存在感は伝わってくるはず。
 鶴瓶師匠なんかが音頭とりをしたら、案外限定版でも商品化はできるんとちがうか。文枝師匠も、三枝師匠がはたらきかけたら動く会社があるんやないか。
 CDのセットはある。ただ、やはり動きが見たいというファンもいてるんやないのか。映像があるとないとでは印象もかなりちがうと思う。
 毎日「ちりとてちん」を見ていると、こんなことばっかり考えてしまいます。いやほんま。


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