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ノーベル賞雑感 [時事ネタ]

 日本人のノーベル賞受賞者がでると、毎回お祭り騒ぎみたいにメディアがにぎわう。それはまあよい。知らない人であってもその功績が認められるのは喜ばしいことやからね。
 でも、新聞の社説で「日本人すごいえらい」みたいな論調で書かれていたりするのを読むと、それは違うやろうと思うのですね。別にノーベル賞は国に贈られるわけやなく、個人に贈られるんやないですか。
 そら、湯川秀樹さんが日本人で初めて受賞した時は、敗戦に打ちひしがれていた中の光明ということで「日本人すごいえらい」と喜んだやろう。そやけど、今年の2名でもう24名の受賞者が出ているんやで。世界中で日本製の自動車が走りまわり、世界各地で日本人が活躍している21世紀、敗戦後すぐと同じメンタリティで「すごいえらい」と喜ぶ論説委員たちの書きように、私は違和感を覚えるなあ。
 村上春樹さんが今年も受賞を逃したというて騒ぐけれど、候補者になってるかどうか非公表なのに、どうして「今年こそ受賞」みたいな騒ぎ方ができるのかも不思議ですね。大江健三郎さんが受賞する前に、いちばんノーベル賞に近かったのは安部公房さんやったという話を聞いたことがある。私としてはもう少し安部公房さんには長生きしていただいてノーベル賞を受賞していただきたかったなあ。でもそれは同じ日本人やからというのではないですよ。
 あ、今思い出したけれど、私の小学校時代の夢は「ノーベル賞受賞」やった。自分のことながら、子どもというのはとんでもないことを考えるものです。

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