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「わろてんか」考 [テレビ全般]

 今日は午後から教育センターで日本学生支援機構の奨学金に関する説明会があり、新年度早々出張。
 去年から毎年システムをいじるもんやから、質問が山のように出て、なかなか収拾がつかん。私も質問があり挙手したけれど、座った席が遠すぎて当ててもらえん。まあ、他の方が私のききたかったことを質問してくれたんでよかったけれど。
 ここで愚痴っても仕方ないけれど、私が倒れたら管理職はどうする気なのかね。知らんぞ、ほんま。
 話題をかえましょう。NHK朝のテレビ小説「わろてんか」の平均視聴率は関東が20%を超えて、関西は20%にとどかなんだそうです。そらまあそうやろうと思う。せっかくのキャストを生かしてへんのやからなあ。しかも吉本せいをモデルにしたのはええけれど、実際に起こった事件の収拾などすべて主人公北村てんの笑顔でまるくおさまるなんて展開は、演芸史にくわしくない人がこれが実話やと信じたらどうしようと思うね。
 吉本が落語を冷遇したことで五代目松鶴が脱退したとか、新興キネマの引き抜きでワカナ一郎はじめ人気者がかなり抜けてピンチになったとか、芸人の間でヒロポンがはやっていたとか、山口組と親密な関係にあったこととか、一人息子が笠置シヅ子と駆け落ちしたとか、史実ではかなりきついことが多いんやけれど、そういうのをすべてきれいごとですましていたもんなあ。「北村笑店からは誰ひとり引き抜きに応じる芸人はいませんでした」と小野アナウンサーのナレーションが一言で片づけた時にはのけぞったよ、私。
 戦後は演芸から手を引いたので、吉本が演芸を再開した時には専属はアチャコだけやったのに、ドラマでは戦後の焼け跡で仮の舞台で喜劇公演を始めるところで終わっている。ドラマやから事実に必ずしも忠実である必要はないけれど、ここまでやられると異世界の上方演芸物語を見せられているような気がしたねえ。
 とにかく笑わすことろが全くないドラマで、関西の方が関東より視聴率が低かったのはようわかる。そこらへん、こっちの視聴者は厳しいね。
 よかったのは小野文恵アナウンサーのナレーションの才を発掘したことと、濱田岳の関西人ぶり。東京出身やとは信じられんほどなじんでましたよ、ほんま。主役の葵わかなはようがんばったと思うね。でも、19歳の若手女優に肝の据わった女興行師の迫力を求めるのは酷というものですよね。

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