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光瀬龍讃 [SF]

 やはりABC「おはようコール」はちゃんとタイガースの勝利を伝えていました。よかったよかった。
 今日は夏日。さすがにお山の学校でもちょっとばかり汗ばむ。
 とにかく締め切りのあるものから着実に仕事を片付けていく。教材作成には手間取ったけれど、まあなんとか月曜日の授業には間に合うた。水曜日はどうしよう。それでも仕事は家には持ち帰らないのです。
 放課後、会議。勤務時間を過ぎてしまう。なんかしらんけれど出んならん会議が多すぎるなあ。平常の30分遅れのバスに乗り、帰宅。タイガースの試合を見る。藤浪君、復活の道は険しいか。
 日下三蔵・編「日本SF傑作選 5 光瀬龍」(ハヤカワ文庫JA)読了。このシリーズはなにしろ分厚いもので、読了まで思いのほか時間がかかった。
 東キャナル市を舞台にした「宇宙年代記」と同じ舞台で展開される「東キャナル文書」「アマゾン砂漠」「火星人への道」や、「無の障壁」「勇者還る」「スペース・マン」などの初期宇宙ものを収録。宇宙空間での個人のちっぽけさをこれでもかこれでもかとかき続けてはったんやなあ。ストーリーで読ませるというよりも、孤独な世界での人の感情を俯瞰したような作品が多い。いくつかはミステリタッチのものもあり、実は意外に芸域は広い方なのです。実際、私が小学生の時に毎週掲載されていたショートショートは、福島正実さんが少し怖い感じのSF、石川喬司さんがユーモラスなSF、そして光瀬龍さんは謎解きミステリと分担してはった。そやからそのころの私は光瀬さんを推理作家やと思いこんでいたのです。これらのショートショートで単行本となったのは福島さんのものだけ。光瀬さんの子ども向きの謎解きミステリショートショートなんて珍品、日下さんの企画で単行本に収録されたりせんのやろうか。
 脱線した。とにかく光瀬さんはヒトという生き物の小ささと宇宙の大きさを徹底的に追求してはったんや。何のひねりもないストレートな作品が多いけれど、「未来を過去として」書くという姿勢にブレがないのには感嘆。今の若い読者にはどううつるかなあ。

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