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時空のゆりかご [SF]

 今朝も朝から少しひんやり。お山の学校は曇っていて風が強く体感温度はかなり低かった。たまらずストーブをつける。妻に聞くと、市内はそれほど寒くはなかったらしい。
 明日以降の準備で、教材作成など。今年は久々に日本史を受け持つことになり、南北朝のところなどを復習しつつプリント作成などしているんやけれど、足利尊氏と足利直義兄弟の確執と南北朝の対立が絡まっててややこしくも面白い。昔見た大河ドラマ「太平記」を思い出す。ただ、ドラマで見てる分にはええけれど、教えるとなると難しいなあ。教科書の簡単な記述ではわけがわからんので、プリントで補うしかないんやけれどねえ。専門分野やない科目というのはほんまに大変です。
 退出直前に卒業したばかりの生徒から電話。予約した奨学金が振りこまれてへんという。実は予約をとっただけで正式に手続きをしてなんだのですね。「明日すぐに学生課に行って手続きしなさい」と指導。説明の冊子を全く読んでへんのやなあ。まあ、電話してくるだけよしとせねばなるまい。おかげでバスを1本逃したけれど、私の帰宅が遅れることよりも生徒の奨学金の方が大事やもんな。
 帰宅してプロ野球中継を見る。タイガースが新人高橋遥人投手の素晴らしい投球でカープに連勝し、首位に立った。明日のスポーツ紙が楽しみです。「タイガース川柳」にはきっと秀句がたっぷり投句されることでしょう。来週の入選は難しいな。
 エラン・マスタイ/金子浩・訳「時空のゆりかご」(ハヤカワ文庫SF)読了。夢の未来からタイムマシンで時間遡行したダメダメな主人公のために歴史は私たちの知っている現在のような「悪夢」のようなものに変わってしまう。いろいろあって主人公はまた時間遡行をして自分が歴史を変えた転換点に行くのだが……。ヴォネガットの影響を受けたという作者が描くシニカルなタイムマシンもの。私は時間テーマが好きなんで、久しぶりに新刊の翻訳SFを手にしたのです。大きなテーマは歴史改変の面白さやなく、どの並行世界を主人公が選ぶかという価値観の問題なのですね。なるほど、こういう時間遡行もありかという面白いアイデアもあり、歴史を改変するということに対する重みを感じさせる描写もあり、非常に楽しめた。ラストだけは私の好みやないけれど、作者は映画の脚本家ということなんで、映画にするにはこういうラストやないとあかんのやろうなあ。映画化も決まってるそうです。時間テーマのお好きな方はどうぞ。

 4月15日(日)は、「たちよみの会」例会です。多数のご参加をお待ちしています。

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