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「ちりとてちん」最終回 [テレビ全般]

 朝、「ちりとてちん」の最終回を見た。朝の“連続テレビ小説”を半年通して見たのは、これで3作目かな。「心はいつもラムネ色」(秋田實さんをモデルにした主人公やったから。若き日の藤山直美さんと桂小米朝さんが蝶々・雄二役で出演していましたなあ)と「芋たこなんきん」(これは藤山直美さんが主演やったから)、そして今回の「ちりとてちん」。
 最初は主役が上方落語の落語家になるという設定やというので、変な話になってへんか確認したろうくらいの軽い気持ちで見ていたけれど、張った伏線をきっちりと使いきる作劇のうまさやとか、俳優さんたちの生き生きした演技やとか、そして上方落語へのリスペクトがちゃんとあることなんかで、とにかく一日も欠かさず見てしまいました。
 マニアックなファンもついたみたいやし、このドラマがきっかけで上方落語に興味を持ったという方もけっこういてはるらしいし、特にそのおかげで文枝師匠や米朝師匠の昔の落語が放送されたりしたのは非常によかった。
 現実の上方落語の世界とはちょっとずれたパラレルワールドの上方落語界という趣もあって、たとえば少人数の一門だけで落語の定席を作ろうとするというような無茶な展開もあったりした。上方落語界について全然知らん人が現実と混同したら困るなという部分もあった。むろん世の中に完全なものは存在せんわけで、特に“連続テレビ小説”の場合、主人公が特定の職業を目指していたりしても、全然その夢とは違う方向に話が進んだりなかなかそこにたどりつかなんだりするというような例もあるそうやから、それに比べたらまだ許せる範囲かな。
 ところで主人公の徒然亭若狭は出産を機に引退するという形で放送は終了したけれど、おそらく製作されると予想している後日談の単発ドラマで高座に復帰する姿を描いてくれるんやろうねえ。
 とにもかくにも毎日の楽しみが一つ減った。まあプロ野球が開幕したんで、ちょうどええか。

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