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「現代社会」と「公共」 [教育]

 18歳選挙権を受けて、文部科学省は公民科に「公共」なる科目をつくることに決めているらしいけれど、「現代社会」とどない違うねん、と思うていた。社会に出るために最低限必要な政治経済に関わる内容は「現代社会」でほぼカバーしている。
 現場で教えているものからしたら、「現代社会」もいらんと思うくらいなのですけどね、ほんまは。「政治経済」「倫理」と2科目やらせたら、それでいい。私が高校生の頃は「現代社会」なんてなかったもんな。そやから教育実習で「現代社会」を教えることになった時に非常に困った。まだできたばかりの科目で、指導教官の先生もまず自分がどう教えるべきか模索してはった感じやったもんね。
 あれから30年。今は「現代社会」はすっかり定着し、私も今年度を含めて長年「現代社会」を担当している。今年は新しい学校で「政治」に全く無関心な生徒たち相手にどう関心をもたせるかで苦労したけどさ。
 で、文科省のお役人も同じように考えたらしい。「公共」の導入と同時に「現代社会」を廃止することを検討しているんやて。
 つまりそれって、「公共」なる科目は「現代社会」とほとんど変わらんということでしょう。それやったら別に「公共」なんて科目を作る必要ないやん。30年の積み重ねで定着した「現代社会」をわざわざ廃止する必要があるのか。それほど「公共」という科目は公民科に興味関心のない生徒を引き付ける内容のものになるのか。
 こういう意味のないことをして現場に負担をかけるのはほんまにやめてほしいなあ。

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