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独断可能の難点 [映画]

 愛すれどTigers「ゴメスがホームラン連発」を更新しました。

 映画選定も大詰め。今日はまず「そして父になる」(福山雅治主演)を見る。障碍者から離れてみようと見てみたんやけれど、産院での嬰児すり替えから発した「親子とは何か」というテーマは非常に魅力的ではある。福山雅治が「父親」になっていく過程のていねいな描きこみ、妻役の尾野真千子の好演、相手夫婦のリリー・フランキーと真木よう子の味のある夫婦ぶりなど、映画としては非常によかった。そやけど、これ、勤務校の生徒たちにどこまで理解してもらえるか。大人の映画なのですね。高校生には実感がわかんのやないやろうか。
 ついで「ぼくはうみがみたくなりました」(伊藤祐貴、大塚ちひろ主演)を見る。無理に「感動」させる映画やなかった。かなり強い自閉の青年と、自閉について全く知識のない看護学生が自動車で海を見に行く、ただそれだけ。そやけど、伊藤祐貴演じる「じゅんちゃん」はほんまもんの自閉やないかと思わせるリアリティがあり、彼の家族たちの描写も私にはとても納得のいくもの。ただ、その分ドラマ性が薄く退屈する生徒も出てきそう。啓発映画的な要素もあり、「人権平和映画鑑賞会」にはうってつけやけれど、いかにも「先生が選びました」みたいなものになってしまうのはどうかなあ、という感じがする。
 さて、一晩寝て、明日結論を出し、業者に連絡を取ることにしよう。こういう時、ひとり委員会という形はつらいなあ。独断が許されているかわりに、迷うた時に相談できる相手がいてへんのですよね。

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