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福家警部補の追及 [読書全般]

 今日は「たちよみの会」例会。朝のうちはアニメなどを見て、昼前に出発。昨日に引き続き阪急の特急で上洛。ああ暑い。ちょっと歩いただけで汗だくになる。「喫茶フランソア」は昔ながらの純喫茶なんで、お冷のおかわりを再々してくれはって、その度にがぶ飲み。
 冷房も前ほどききすぎてへんし、快適に「本の雑誌」などを読んでいたら、古参Y氏が顔を出してくれた。ありがたいことです。「丸善京都店」で文庫や新書を何冊か買い、散会。夕食は一人でカレーを食す。
 帰宅後、プロ野球中継を見る。謎の投手交代もあり、引き分け。結局ミスがらみで勝ちを逃した。もったいない試合やったなあ。
 大倉崇裕「福家警部補の追及」(創元推理文庫)読了。シリーズ第4巻、待望の文庫化。本巻では中編2本。未踏峰に息子を挑戦させる登山家がスポンサーから降りるという不動産会社の社長を事故に見せかけて殺害する「未完の頂上」と、悪徳ブリーダーである義弟を、交際中の女性に殺されたように偽装し、その女性は自殺したように見せかける動物愛護家の犯罪を描く「幸福の代償」を収録。少し長めになると、犯人の心情や殺害の動機などを深く描くことができるのはよろしいね。でも、本巻に関してはトリックを暴く物的証拠をつきつけることができないまま、犯人を自白に追い込むというパターンが続いて、いわゆる「コロンボ」的な部分が弱いのが気になった。いや、別にコロンボの亜流でなく、作者独自の魅力を持ったものにしたかったのかもな。あるいは「コロンボ」の「別れのワイン」みたいな話を書きたい、ということなのかな。
 もちろん倒叙ミステリの面白さをしっかりと楽しませてくれた上で、無責任に要求するこちらがいかんのです。どちらも入念に練りこまれた作品で、作品そのものに文句のつけようはございませんとも。

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