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東京漫才 [読書全般]

 今日は定休日。お山の学校では「人権講演会」をしている。講師はジャグリングのちゃんへんさん。私は自分が人権担当やった時にもお招きしているし、それ以外でも講演とジャグリングを見ているので、特に休日返上で聞きに行きたいということもなく、休ませてもらう。
 午前中は昨夜録画した深夜アニメと「劇場版 メイドインアビス」を見る。「メイドインアビス」はテレビの第1シーズンの続きの話で、今クールから第2シーズンの放送が始まるため、見ておかんと話の続きがわかりにくくなるやろうと思い、定休日でもあるのでとにかく見ておこうと。けっこうヘビーな話で、キャラクターが可愛らしいのに惑わされてはいけません。テレビ版の第1シーズンもかなりきつい展開があったと記憶しているけれど、劇場版はそれより重かった。なるほど、このエピソードはテレビでいきなりやるわけにはいかんな。ネタバレになるのでここまでしか書かんけれど、続けて何かたまってるアニメを見るつもりやったのにこの1本でかなり疲れてしもうたくらい。ひと休みしてパソコンに向かう。
 昼食後は午睡。一日中雨天曇天で体が重く、爆睡。
 夕刻起きてきたら、甲子園のナイターは中止。何本かたまっている番組を見る。夕食後も続きを見たりしてから読書。明日は台風が過ぎて天気も好転するらしい。ウェザーニュースのアプリの予報なんで、ほぼ間違いはないと思う。
 おぼん・みぼん「東京漫才」(飛鳥新社)読了。不仲で知られたベテラン漫才コンビがテレビ番組の企画で仲直りしたということはスポーツ紙の記事で知っていたけれど、別にその真相の暴露本やない。おぼんとこぼんが交互に漫才師になった経緯を語っていき、キャバレーで腕を磨いた若手時代やショーの一員として芸を確立していった時代、そして80年代マンザイブーム以降の多忙な時代、不仲になっていった経緯、東京漫才の地位をあげるべく動いたおぼんと自分は自分、他人は他人を貫くこぼんの立ち位置の違い、仲直り騒動の顛末、そして今後についてを淡々と述べていくという構成。
 書名は「東京漫才」やけれど、二人とも関西出身で若くして東京に行っており、しかも寄席の高座には上がらない。同時代の漫才師としては珍しく師匠を持たず、独自の芸を磨いていったという点では、このタイトルはふさわしいかどうか。例えば東京吉本に所属したりしていたらバラ売りされていたかもしれず、そうであれば早々とコンビ解消をしていたかもしれん。そうならずに「おぼん・こぼん」というコンビで常に仕事があったという、奇跡的な漫才なのやないかというのが、私の感想。つまり、上方漫才でも東京漫才でもない、東京のショーという舞台で鍛えられた特別な立ち位置の漫才コンビがいたという非常に貴重な記録といえる。漫才師の不仲なのは別に珍しいこともないし、解散の危機を乗り越えたコンビも救くない。一度解散し、結局再結成したコンビもある。内幕暴露を期待して読むと肩透かしを食らわされるかもしれん。あくまでも独自の立ち位置で芸歴を重ねていったコンビの回想録として読むべきでしょう。演芸ファンとしては非常に楽しめたけれど、演芸に興味のない人には、さてどうかなあ。

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