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完璧なりカラヤン [音楽]

 明日は休暇を取ったので、本日が私の御用納め。
 年内にすましておきたい仕事はとりあえずすました。年明けにまわせる仕事はそのままに。やっと一息つけられる。
 夕食時に、「クリスマスメニューみたいやね」なんて妻が言うもんやから、CDを出してきてカラヤンが晩年に録音したベルリン・フィルとの「くるみ割り人形組曲」をかける。リマスタリングで非常にクリアな音に仕上がっているCDで、カラヤンとベルリン・フィルの磨き上げた美しくもゴージャスな音楽をバックに食事。あまりにも完璧に磨きあげられ過ぎ、かわいらしいはずの曲も気を引き締められるような演奏。妻も私も音楽に気を取られてしまい、せっかくの食事の味を楽しめないくらい。
 そやけどなあ、どんな完璧な演奏であっても、チャイコフスキーのメロディの美しさやかわいらしさよりも、カラヤン独特の美麗さが勝ってしまい、「くるみ割り人形」という楽曲の魅力が後ろに引っ込んでしまうのが難点ですなあ。子どもたちがパーティに集まってくる場面の「小さな序曲」も、着飾った大人の美女たちがエレガンスに会場に入ってくるような情景が浮かんでしまう。
 口直しに同じ「くるみ割り人形」の「花のワルツ」だけフィードラー指揮ボストン・ポップスの親しみやすい演奏を聞く。カラヤンと対極の、軽いけれどもうきうきしてくるような演奏。これはこれでチャイコフスキーの音楽とはちょっと違うような気がするけれど、食事のバックに流すには最適やったかも。
 仕事がとりあえず一段落したら、音楽でも聴こうかという気持ちの余裕が出たのかな。