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大滝詠一の死 [追悼]

 大晦日。午前中はゆっくりと寝て過ごし、午後からはMBSで「漫才トラディショナル」(かつては「上方漫才まつり」という催しやったけれど、何年か前から漫才だけを純粋に見せる番組にかわった)を見る。つまらないゲームや芝居などせず、グランプリなどの格付けもなく、ただただ漫才を見せるだけというシンプルな構成が嬉しい。吉本も松竹も関係なく、若手からベテランまで実力派を厳選して出演させている。じっくりと漫才を楽しめたのはいつ以来かなあ。
 夜の紅白はももいろクローバーZとゴールデンボンバーが出る時間帯だけ録画予約しておき、例年通り「N響の第九」を聴く。今年はエド・デ・ワールトが指揮。警戒でリズム感のある第九。ちょっと軽すぎるきらいが無きにしも非ずやったけれど、気持ちよく聴ける好演。
 それよりも驚いたのは、歌手で音楽プロデューサーの  大滝詠一さんの訃報。死因は大動脈瘤破裂。享年65。
 あれは高校の時かなあ。FMラジオで聴いた「ナイアガラ音頭」は強烈やった。「君は天然色」みたいな耳触りのよい曲から、冗談音楽にまで広いレンジで楽しませてくれた。
 それよりも私にとっては、大好きなクレイジーキャッツの再評価を広く行った人としての印象が強い。大滝さんがプロデュースしたクレイジーのベストアルバムは、選曲といいライナーノートにつけられた解説といい、渇を癒してくれるものやった。常にCDのデッキにセットして聴いていたものです。それから「ディス・イズ・Mrトニー谷」「アキラ」(小林旭のけったいな歌ばかり集めたベスト盤)など、大滝さんがプロデュースしてくれたCDはいずれも「こういうものがほしい!」と思うていたものばかり。
 私が京フェス合宿で10年続けた「名盤アワー」は、こういうことが自分でもやりたいと思うたからなんですね。
 そういう意味では私にとって大滝さんは素晴らしい音楽プロデューサーやったと言えるかもしれんね。数々の名盤を世に送り出してくれた、そのおかげでどんなに楽しみが広がったことか。
 謹んで哀悼の意を表します。
 というわけで、思わぬ追悼日記で2013年を締めることになりました。今年もご愛読ありがとうございました。皆様、よいお年をお迎えください。

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