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境界の扉 日本カシドリの秘密 [読書全般]

 今日は曇天ながら晴れ間も少しはあった。深夜アニメは「ザ・ファブル」など少しだけやったので、録画してためていたドラマをへとへとになるほど見る。連続ものは面白くて続きを見たくなり次々と見ていくんやけれど、それだけ頭も使うわけで、見過ぎはいけません。アリストテレス先生も「中庸」が大事と言うてはります。
 昼食後、午睡。頭が疲れたためか爆睡。目覚めたらもう6時を回ってた。起きてすぐに、午後に録画したデーゲーム中継を見る。今日はカンテレ。解説は矢野さんと岩田さん。他局でも解説をしている人たちやから、カンテレの放送という感じがしない。専属解説というのが関西では減ってきたなあ。カンテレはサブチャンネルを使うて試合開始から完全中継してくれた。ありがたいことですが、試合はタイガースのぼろ負け。
 夕食後はスマホをいじったり読書をしたり。昨日、持ち帰った仕事をかなりできたので、今日は一応終わらせて、明日仕上げと行く予定。
 エラリー・クイーン/越前敏弥・訳「境界の扉 日本カシドリの秘密」(角川文庫)読了。国名シリーズでもないのに、江戸川乱歩先生の勘違いから国名シリーズ扱いされ、創元推理文庫では「ニッポン樫鳥の謎」、角川文庫旧版では「日本庭園殺人事件」として出されていたものの新訳。本邦初の正式タイトルでの刊行となった。日本で育った女性作家が、密室で殺される。彼女の婚約者の娘であるエヴァはその密室の前で被害者を待っていて、さらには死体を発見し、私立探偵テリーとともに現場の偽装までしてしまう。NY市警のクイーン警視は最有力容疑者としてエヴァを逮捕しようとするが、テリーの機転で逃げられ、友人でもあるエラリー・クイーンとともに密室殺人事件の謎を追う。被害者の婚約者であるマクルーア博士や、日本在住時に自殺したはずの女性の秘密など、何重にも絡んだ謎にクイーンが挑み……という話。道具立ては確かに国名シリーズの中のひとつといわれても納得できるけれど、おなじみ読者への挑戦状もなく、クイーンにしては幾分アンフェアなところもあり、もし「国名シリーズ」とされてなんだら、新訳もなかなか出なんだんやないかと思われる。クイーンには珍しく、容疑者にされたエヴァの視点から描かれているあたりに新味はあるか。被害者が日本趣味なのに、その侍女が琉球出身とか、なんだか変なところがあるのは書かれた当時の米国人の日本観を表していて、そちらのほうに興味がいった。解説者によると、タイトルの「境界の扉」というのは扉を隠していた屏風のことではないかということ。クイーンの作品の中では珍品といえるんやないかな。国名シリーズのおまけとして興味のある方はどうぞ、という感じかな。

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