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愚直 [読書全般]

 今日は早くに目覚め、昨夜録画した深夜アニメを見たりして、朝食後、少しうとうと。昼前に起きて、出かける。諸般の事情で再入院している母の見舞い。もっとも明日には退院するので、そんなに深刻なことはない。様子を見に行くという程度のことです。とはいえ阪急の特急に乗って上洛し、バスに乗り継いで……ということでやはり片道1時間半はかかるから、「様子を見に行く」だけでもけっこう疲れる。母は元気そうにしていたのでよかったけれども。
 阪急で帰阪。帰宅後、午睡。やはり風邪ひきなどで体力を消耗しているのか、思うてたよりもしっかり寝てしまいました。夕刻起床し、夕食。食後は妻と雑談。某事件について、二人してスマホで検索しながら情報交換。二人して何してるんやろうね。
 荒井太郎「愚直 平成最後の日本人横綱 稀勢の里の魅力とはなんだったのか」(産業能率大学出版部)読了。著者は相撲専門誌で奥の記事を書くライター。横綱稀勢の里(現荒磯親方)の入門から引退までを、師匠の先々代鳴戸親方(もと横綱隆の里・故人)からの取材もまじえてていねいにたどる、いわば「稀勢の里半生記」です。父親や中学時代の担任からもじっくり取材し、またまだ幕下時代のころの姿も活写しつつ、稀勢の里がなぜ人気があったかが読んでいくうちにわかるようにしている。むろん、悪いことは書いてへん。ちょっぴり白鵬批判めいたことも書いているけれど、あからさまに敵役にしているわけでもないので、気持ちよく読める。相撲経験のほとんどなかった萩原少年がなぜ相撲部屋に入門したのかなどはあまり知られてへんことなんで、そこらあたりは父親や中学時代の担任の証言にくわしい。ベースボールマガジン社から出ている稀勢の里の自伝と読みくらべるとおもしろかろうが、もしかしたら同じ著者が聞き書きしてまとめている可能性もあるなあ。そういった「自伝」はライターの力量次第なんでね。そういう意味で、書き手がはっきりしていて信頼のおける本書を読んでみたわけです。もっとも多くは相撲雑誌でこれまで読んできた記事で知っていたことやったり、実際にテレビなどで観戦してきた取組のことやったりしたので、まあ知ってることの確認みたいな感じで読みました。相撲専門誌などは読んでへん方にはお薦めするけれど、こまめに相撲関係の記事をチェックしている者からしたら「ようまとまってるなあ」という感じになってしもうているかな。まあ著者が相撲ライターなんやから仕方ないことではあるけれど。サブタイトルにあるような「稀勢の里の魅力」を細かに分析していたりするわけではないので、そういうものを求めていると物足りない部分はあるけれど、引退する「悲運の横綱」にはええはなむけになる一冊なんやないでしょうか。

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