SSブログ

英子の森 [読書全般]

 今朝はアラームをかけていたにもかかわらず起きられず。ふらつきはかなりましになっていたけれど、昨日一日くらくらしていたのに対してかなり体力を消耗していたようで、出勤を断念。2日連続の欠勤となった。
 今日も自習。最初の授業から2回続けて自習になったクラスもあり、ほんまは休みたくなかったけれど、この体調で無理をしてまたくらくらしたりしてもいけない。午前中はテレビを見たり、ヤクルトレディからのミルミルの配達を受け取ったり(毎日のように愛飲しているのです)、本を読んだりして過ごし、昼食後は午睡。夕刻まで爆睡。
 起きたあとは少しスマホをいじったり、本を読んだりして過ごす。
 夜はナイター中継を追っかけ再生で見る。BS朝日は完全中継。解説は掛布さん。今日は「バックスクリーン三連発」記念日やけれど、タイガースは貧打。わずかなチャンスで2点取り、それを投手が守り切って完封リレーでジャイアンツに引き分けをはさんで2連勝。どう見てもジャイアンツに押されっぱなしやったのに、甲子園でのタイガース投手陣は鉄壁やなあ。
 試合終了後はまたしばらく読書。気がついたら寝ていた。地震が起こったということで妻が様子を見に来てくれたので目覚める。愛媛南部が震源で強めの地震やったみたいやけれど、寝てたんで全然感知せず。めまいやふらつきはほとんど治まった。明日くらい、ちょっとタバコでも買いに出て体力回復のために外を歩こうか。
 松田青子「英子の森」(河出文庫)読了。人の存在価値というものを問う短編集。表題作は、母親の「英語を身につければ役に立つ」という言葉の呪縛にとらわれた女性が、自分自身の力でその呪縛から逃れようとする。「おにいさんがこわい」は、子ども番組の「おにいさん」や「おねえさん」を怖がる子どもの出現から、「優しいおにいさん、おねえさん」の虚飾をはがしていく。「わたしはお医者さま?」は自分の職業を当てさせるゲームをもとに、職業というものに対する概念を破壊していく試み。他にショートショートと言うべき3篇が収録されているけれども、これも既存の概念に対する作者の挑戦という形のものばかり。とにかく一言一句読み飛ばせない中身のつまったものばかりで、昨日の不調時にはとても手が出せなんだのは当然。気力体力が整っていないと読むのしんどいよ。そのかわり、世間一般の「常識」に真っ向から挑んでいき、読み手に対してもその「常識」についてどう感じているかを突きつける。そこらへん、脅かしてればそれでええみたいなホラー映画なんかよりも怖いぞ。まさかめまいやふらつきは本書を読んだせいやなかろうな。そんな風にまで感じさせる短編集です。これから読む人は心して手にとるように。なんて私が脅してどうする。ほんま、この作者にはいつも読むたびに打ちのめされるわい。

 4月21日は「たちよみの会」例会の予定です。観光客が多く、長居ができなくなっておりますので、今月も13:00~15:00の短縮バージョンで行います。ご参加お待ちしています。

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ: